「チーム・バチスタの栄光」
連戦連勝のバチスタ手術が一転して術中死の連続に。運命か、医療ミスか、それとも殺人か・・・?現役医師が書いた医療ミステリー
2005年の第4回「このミステリーがすごい大賞」受賞作。
刊行されたときずいぶん話題になっていたので読んでみたいと思っていた。最近文庫化されましたので買ってみた。
主人公・田口公平は病院の権力闘争から逃げて、彼は不定愁訴外来と呼ばれる課でひそやかに働いている。(治療の必要はないが愚痴だけを言いに訪れる困った患者の話を聞いてあげる仕事のようだ。ちょっと古いけれど「ショムニ」みたいだ。)
病院の外科には「チーム・バチスタ」と呼ばれる華々しい手術チームがある。拡張型心筋症に対する難易度の高い「バチスタ手術」を行うチームで、米国帰りの桐生助教授を筆頭に編成されている。平均成功率が6割と低いにも関わらず、桐生医師は27回の手術を連続で成功させてきた。ところが、このほど3回連続その手術が失敗しているという。つまり患者は死亡してしまったということ。
この事態が、仕方のないものだったのか、医療ミスなのか、それとも作為的な原因があるのか。原因が分からないが公に調査できないので、調査して欲しい。それが桐生医師が依頼し、高階院長から田口に命じられた任務だった。
渋々了解した田口はメンバーの「聴取」をはじめる。外科医、助手、看護師、麻酔科医、病理医、臨床工学士…。彼らの話を聞き、実際に手術を見るも、なにも分からなかった。
念のためと見学した2度目の手術。なにごともなく完璧な手術だったと思われた矢先、患者の心臓は二度と動くことがなかった。
田口が自分の手には負えませんと根を上げた。そこで、院長が呼んだ厚労省の役人がとんでもない人物だった。
「厚生労働省大臣官房秘書課付 技官 (医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長」の白鳥圭輔。役人とは思えないぶしつけでハイテンションな変人だった。
白鳥のとんでもない行動に引っ張られる形で、田口が事件の真相に迫っていくという話。
海堂 尊 / 宝島社(2007/11/10)
Amazonランキング:47位
Amazonおすすめ度:
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2005年の第4回「このミステリーがすごい大賞」受賞作。
刊行されたときずいぶん話題になっていたので読んでみたいと思っていた。最近文庫化されましたので買ってみた。
主人公・田口公平は病院の権力闘争から逃げて、彼は不定愁訴外来と呼ばれる課でひそやかに働いている。(治療の必要はないが愚痴だけを言いに訪れる困った患者の話を聞いてあげる仕事のようだ。ちょっと古いけれど「ショムニ」みたいだ。)
病院の外科には「チーム・バチスタ」と呼ばれる華々しい手術チームがある。拡張型心筋症に対する難易度の高い「バチスタ手術」を行うチームで、米国帰りの桐生助教授を筆頭に編成されている。平均成功率が6割と低いにも関わらず、桐生医師は27回の手術を連続で成功させてきた。ところが、このほど3回連続その手術が失敗しているという。つまり患者は死亡してしまったということ。
この事態が、仕方のないものだったのか、医療ミスなのか、それとも作為的な原因があるのか。原因が分からないが公に調査できないので、調査して欲しい。それが桐生医師が依頼し、高階院長から田口に命じられた任務だった。
渋々了解した田口はメンバーの「聴取」をはじめる。外科医、助手、看護師、麻酔科医、病理医、臨床工学士…。彼らの話を聞き、実際に手術を見るも、なにも分からなかった。
念のためと見学した2度目の手術。なにごともなく完璧な手術だったと思われた矢先、患者の心臓は二度と動くことがなかった。
田口が自分の手には負えませんと根を上げた。そこで、院長が呼んだ厚労省の役人がとんでもない人物だった。
「厚生労働省大臣官房秘書課付 技官 (医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長」の白鳥圭輔。役人とは思えないぶしつけでハイテンションな変人だった。
白鳥のとんでもない行動に引っ張られる形で、田口が事件の真相に迫っていくという話。
「ZOO 1」
乙一の短編集「ZOO」の1・2のうちの1。
双子なのに、自分だけ母親から虐げられる姉の話、次々と人が殺されていくらしい部屋に閉じ込められた兄弟の話、どちらかが死んでいるらしい両親の間をつなぐ少年の話、死後埋葬してもらうために作られたアンドロイドの話、そして、殺害された彼女の腐敗していく写真が送られてきて<捜査>に乗り出す男の話。
どれもブラックな雰囲気であふれ、とても胸をざわつかせる力を持った短編集です。
乙一の話はまだ少ししか読んでいませんが、考えるトリックというかストーリーや設定がすごいなと思います。会話の表現とかはなぜか慣れれなさそうですが、読んだ後に「この終わり方はなんということだ」と、意味もなく考えさせられてしまいます。
「SEVEN ROOMS」だと、これは救いがあるようで、ハッピーエンドではない。起こってほしくなかったけれどそうするしか仕方のない設定でとても残酷…。これはホラーな作品だったと思います。一番の衝撃作でした。
「ZOO」「ヨーコとカザリ」も薄気味の悪い雰囲気でした。
「陽だまりの詩」と「SO・far」は不幸ではないけれど、どこか悲しい話。純粋な心を持った人々の話になっています。
この「1」に収録されているのはオムニバスの映画になっているそうです。「SEVEN ROOMS」だけグロそうですが、少し見てみたいです。
失はれる物語
乙一さんの短編集です。
乙一さんの作品は始めて読みました。角川スニーカーミステリ文庫のようなライトノベルに一時は待っていたのですが、そのころ読みたいなぁと思いつつ、なぜか読んでいませんでした。。
若い人が中心の、ちょっと切なくて、でもすこし希望がある話がおおかったです。ちょこちょこ軽く読むのには最適ではないでしょうか?
ライトで読みやすかったです。
♪Calling You
学校で孤立して友人がいない少女。なんでも真面目に受け止める彼女は、周りになじめず、友達を作れない。みんなが持っている携帯電話がうらやましくて・・・。
ある日、頭の中の携帯電話に、北海道の男の子から電話がかかってきた!秘密のやりとりを続け、会いに行くことになったが・・・。
悲しい別れとひきかえに、人とつきあっていく勇気と優しさを得た話です。
♪失はれる物語
交通事故で「指先」のかすかな感覚以外の身体の機能を失った男の話。
目も見えない、音も聞こえない、話せない、動けない、伝えられない、知ることができない。でも頭脳は正常に働いている。
唯一刺激を感じる腕の一部と、びくりと動かせる指だけが、外部との交信手段。妻は必死で腕に触れながらコミュニケーションを図ってくれるが・・・。
精神だけで生きるという状態にはぞっとします。
「春季限定いちごタルト事件」
米澤 穂信 / 東京創元社(2004/12/18)
Amazonランキング:9,899位
Amazonおすすめ度:
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なにそれ?と思うタイトルですが、表紙の絵がかわいかったので購入してみました。
米澤さんの作品は、「氷菓」を読むのをすっとばして「愚者のエンドロール」だけ読んだことがあります。
事件とはいえ、血なまぐさいものはなく、中・高生の若々しい人たちが主人公の「学園モノ」なのです。
学生生活を舞台に起こる、謎や事件を解決していくかんじです。。
いちごタルト事件の主人公は高校に入りたての少年・小鳩常悟朗と、少女・小佐内ゆき。二人は恋愛関係にあるわけではない。「小市民」を目指し、互恵関係を築いているという、変った二人組みである。
二人とも中学生までの、おのおのの「欠点」ともいうべきある性癖を抑え、目立たないように生活することを目指している。
ところがである。その願いもむなしく、常悟朗の幼馴染・健吾の登場などにより、頭の切れる常悟朗はちょっとした事件や謎を解決してしまうのである。
そのたびに小佐内さんの冷たい視線が。
地味で目立たないようにおとなしく生きている小佐内さん。小市民になるためには変装もお手の物で徹底している。
彼女が微笑むのは甘いものを食べるときだけである。
楽しみにしていた春季限定のいちごタルト。買って帰る途中、タルトもろとも自転車が盗まれてしまい、タルトを口にすることができなかった。
怒りを面に出さない小佐内さんに不穏な雰囲気を感じる常悟朗。自転車の盗難だけでは事件ではないが、いちごタルト、そして平穏な生活を邪魔された恨みは簡単には消えうせないのだ
。この一件が思わぬ方向へ・・・・。
「小市民を目指している」という設定が変っていますね。こんな少年少女、普通はいません。
小佐内さんの、かよわいのに、クールなたたずまいがたまりません。
過去になにかがあったんだろうけれど、少ししか触れられていないので気になるところです。
常悟朗の場合、探偵をはりきりすぎて、罪を暴かれた側、暴かなくても良いと思っていた人々に反感を買ってしまったことなどが、口を出したがる性格を封じ込めるきっかけになったよう。
小佐内さんは「執念深さ」でどんな失敗をしでかしたのでしょうか?
続編「夏季限定 」も読みたいですね。当然「秋季」「冬季」もあるのでしょうか?
「半落ち」
寺尾聡主演の映画がおもしろそうだなと感じたので購入して読んでみました。
アルツハイマーの妻を「楽にする」ために殺害するという痛ましい事件。
殺害後自首するまでの空白の2日間。
その間梶は何を思い、何をしていたのか。
感動的であるとよく紹介されているため、作品全体そういう雰囲気かと思っていました。
話は、刑事である志木のから始まり、検察、報道記者、弁護士、裁判官、そして刑務所官吏の視点で進んでいきます。
凶悪事件の捜査であわただしい中、事件は起こった。W県警教養課次席・梶聡一郎警部が、妻を殺害したのである。アルツハイマーだった梶の妻は、死んだ息子の命日まで忘れてしまい、母親でなくなってしまった自分自身を憂い、梶に殺してくれと懇願。梶は妻を不憫に思い、とうとう扼殺してしまったということだった。
警察側はマスコミ対策に追われ、また、すぐ梶は自白し「落ちる」と考えられていた。殺害時の状況や後悔の念は正直に話した梶。しかし、殺害から自白までの空白の2日間について問われると、梶は口を閉ざしてしまった。「半落ち」である。
そこからは、梶に捜査から裁判までに関わる者達の空白の2日間の真実が追われる。なぜ梶はそのまま自殺しなかったのか?自首するまで妻の遺体を置いたまま何をしていたのか?
そして、2日の間歌舞伎町へ行ったことが明らかになる。しかし、梶は口を閉ざし、警察上部はその事実をもみ消そうとする。梶は誰に会いに、何をしに歌舞伎町へ行ったのか?
それに付随して噴出する、警察内部の体制批判や、警察と検察の対立関係などが描かれていく。
アルツハイマーという問題や、妻を手にかけるという重々しいテーマについて、そして梶が「誰のために」自殺せずに生きているのかについての描写は最後のほうだけで、ちょっと物足りない気もします。
なぜ梶が生きようとしたのか、その理由はなるほど!と思いましたが、後に書く理由によりあまり感動できず…(残念)
それより、前半、延々描かれているのは、警察の内部の腐った体制や、警察vs検察、それに抗えない人々の姿。少々堅い内容が続きます。関わった人たちの、梶が誰のために生きているのか知りたいという感情、真実を知りたいが、それゆえに彼を死なせてはいけないという感情についてはおもしろいと感じました。
最後の「本書は二〇〇二年に…」のページは先に見てはいけません!(笑) そこに真実のヒントとなるとしか思えない注釈がついてますから。私、そこ、先に見てしまいましたから…。
「阿修羅ガール」
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『煙か土か食い物』でミステリー作家としてデビューし、第15回三島由紀夫賞候補作となった処女短編集『熊の場所』で、圧倒的な存在感を見せつけた舞城王太郎の長編小説。主人公による軽妙な口語体で、まくしたてるようにストーリーを展開させていく独特の手法はそのままに、『熊の場所』の重要なモチーフであった、危険で暴力に満ちた世界観を、現実と妄想、現世と冥界までをも巻き込んで、さらにダイナミックに押し広げた作品に仕上がっている。
好きでもないクラスメートの佐野明彦となぜか「やっちゃった」アイコは「自尊心」を傷つけられて、佐野の顔面に蹴りを入れ、ホテルから逃げ出す。翌日、佐野との一件で同級生たちにシメられそうになるアイコだが、逆に相手をボコって、佐野が失踪したことを知らされる。佐野の自宅には切断された指が送られてきたという。アイコは、思いを寄せる金田陽治とともに、佐野の行方を追うが…。
同級生の誘拐事件、幼児3人をバラバラにした「グルグル魔人」、中学生を標的とした暴動「アルマゲドン」。謎の男・桜月淡雪、ハデブラ村に住む少女・シャスティン、グッチ裕三に石原慎太郎。暴力的でグロテスクな事件とキャラクターたちが交錯する中を全力疾走するアイコの物語からは、限りなくピュアなラブ・ストーリーが垣間見えてくる。純文学やミステリーといったジャンルを遥かに飛びこえた、文学そのものの持つパワーと可能性を存分に味わっていただきたい。(中島正敏)
初めて読んだタイプの小説でした。パワフルー。
現代女子高生の、本当にまっすぐで、短絡的で自堕落な思考回路と、行動が、かなりのテンポで書かれていて、「最後まで読めるかなぁ?」と思いました。
ミステリーと言えばミステリー。でもアイコが事件を解決していくと言うわけではない。昏睡状態のアイコの思考回路と、無差別殺人犯グルグル魔人の思考がシンクロしてしまって、なぜか事件が解明してしまうという感じ。間に入る、アイコのイメージも最初はなにこれって戸惑ったけれど、最後まで行くと、何のイメージだったのか分かる。面白い構造の文章でした。
まぁ、あんまり現代っ子の考えばっかりよんでと疲れちゃったけどね。「神の声」(2chみたいな巨大掲示板)も、アルマゲドンも、ありそうでないけど、疲れました。
他の作品はどんなかんじなんだろう。
『慟哭』
題は『慟哭』
書き振りは《練達》
読み終えてみれば《仰天》 ――― 北村薫
こう書かれた帯に惹かれました。
たった3行でココまでひきつけるキャッチコピーすごい!と思いながら手に取りました。
慟哭って、悲痛とか、号泣とか、そういう涙や悲しみよりも、もっともっと深くて、魂から悲しむような感じがします。
この本も、そういう感動するような話なのかと思いました。
しかしこれはミステリー小説でした。
幼児殺害事件と警察、新興宗教が絡まりながら、1人の男性の悲しい顛末が書かれていました。
話のすすみ方が変わっていて面白かったです(書いたら、読んだとき面白くないので書きませんが)
宗教は今も色々言われ続けています。
「一般的な」人から見れば、何でそんなものにすがるのか、奇妙にしか見えません・・。
宗教に入っている人にとっては、ナニを信じているか、よりも、自分が「信じていること」が重要、なのかなと思います。
それが、社会とか、ほかの世間の人々とか、そういう枠の外にあると、私たちの目には奇妙に見えるわけで・・。
枠から外れたとしても、法律、とくに犯罪、殺人などに外れていくことだけは、あってはいけませんけどね。(ナントカ教会のパウロさんとかね)
とてもしっかりした現代を感じさせるミステリー小説でした。
「うつくしい子ども」
石田衣良の「うつくしい子ども」を読んだ。
前から石田衣良の作品を読みたかったんだけど、機会を逃してた。
友達が持ってたので速攻かりた。
13歳の弟は猟奇殺人犯!?
14歳の兄の孤独な闘いがはじまった
と、帯に最初から書かれている。普通のミステリーじゃありえない。
犯人が誰かを最初から頭に入れながら読み進めていくのだ。
事件の内容は「酒鬼薔薇聖斗」事件を髣髴させるものだ。
兄の視点と、新聞記者の視点で話は進んでいく。
弟が逮捕され、一家の生活は悲惨なものになる。
兄は、弟が何故、そんな事件を起こしたのかを知るために、心を開ける友人たちとそれを調べ始める。
それは、罪を軽くしたりするためではなく、弟のことを理解する人も必要だと考えたからだ。
メディアは、こぞって事件の猟奇的な面を取り上げる。地元の住民も、目を伏せるか弾圧する。犯人家族のプライバシーなどない。罪を犯したのだから仕方がないかもしれない。しかし、それを犯したのは彼らではないのだ。
加害者側の苦悩なんて考えたこともなかった。
最後は、ミステリーらしく、サイドストーリーで、弟が犯行にいたった重要人物が明かされ、衝撃的な最後がある。面白かった。
まぁ、被害者の家族に、犯人の家族がカナリ早い段階で謝罪をしたり、最後、人が死んだのに淡々としている中学生とかは、ちょっとありえないけど。










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