☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2008.08
08
(Fri)

「火車」 

カード破産が潰した二人の女性の人生を追うサスペンス


宮部 みゆき
Amazonランキング:1276位
Amazonおすすめ度:



 刑事の本間が、親戚の若い男性から消えた婚約者を探して欲しいと頼まれる。その女性には、カード破産の来歴があることが分かり、それを聞いた所、失踪したというのだ。本間はその女性・関根彰子は、徹底的に姿を消していた。
 破産時に関わった弁護士を訪ね、本間の探している彰子の写真を見せたところ、別人であることが分かった。自己破産をした本物の彰子はどこへいったのか?そして、関根彰子として生きていたと思われる女は何者で、何処へ行ってしまったのか?
 さらに調べていくうちに、二人の女性に襲い掛かった、借金の脅威と、それに潰されてしまった人生が判明していく。女性の失踪となりすましを追うミステリアスな展開と、カード破産という社会の闇を描いた、なかなか勉強になる・・・といったらおかしいけれど、メッセージが含まれた作品である。

 私はクレジットカードを4枚持っている。ポイントがたまるからお得な感じがしてしまう。非接触・鉄道系のカードは、切符売り場でのわずらわしさをなくしてくれて便利であるし、なかなかスマートな感じがする。まだ使っていないけれど、携帯電話の「おさいふケータイ」の機能もおもしろそうだ。この非接触決済ができる機能がパソコンについていたりするから驚きである。
  しかし、当たり前であるけれど、クレジットカードは危険を孕んでいる。他人による使用もそうであるけれど、使いすぎてしまうほうが恐ろしい。クレジットカードにはキャッシングという機能があり、さも、銀行預金から引き出しているような印象があるが、これは明らかに借金なのだ。たとえ3万の借金でも、収入と支出がほぼ同じような生活ならば、すぐに返済がきつくなる。そして気がついたらどんどん条件の悪い金融業者から金を借り・・・・。

 この話には2人の女性が出てくるが、どちらも借金で苦労した女性だ。片方は、借金してまでも色々なものを買うことで心の隙間を埋めていた。その借金が膨れ上がりカード破産に追い込まれた経験を持っている。もう一人は、親の残した借金の取立てで、何度も幸せを潰され、ぼろぼろになった女性だ。どこまでも憑りつく借金地獄から抜け出すためには、別人になるしかないと道を踏み外してしまうのだ。

 自己破産をしたら、持っている資産を取り上げられた後は、手続きを踏めば借金は帳消しになるという。(10年は次の破産はできない) 借りたものは返すのが当たり前と考えると、自己破産して逃げるのは姑息だと思う。しかし、払う必要のない利息や、払う義務のない親の借金を取り立てられたりする状況は確かにおかしい。「借金」「カード破産」は、いろんな側面から見なくてはいけないことを知った。

 この本はミステリで、謎を追っていく過程もおもしろいけれど、なんだか非常に勉強になった気がする。クレジットカードや借金についてはなんとなく知っているくらいで、詳しいことはわかっていなかったと思う。この話は平成になったばかりの、クレジットカードが普及始めた頃。今は、もう簡単に流れを失いそうな決済方法が溢れているからこそ、親の金を見境なく使いがちな最近の若い人たちには、こういう実態と知識を教えておかないと、みんなが不幸になってしまうなと思った。
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2007.07
16
(Mon)

「日暮らし」 


宮部 みゆき / 講談社(2004/12/22)
Amazonランキング:33143位
Amazonおすすめ度:



宮部 みゆき / 講談社(2004/12/22)
Amazonランキング:16997位
Amazonおすすめ度:



 「ぼんくら」の続編です。
前回の鉄瓶長屋が巻き込まれた、大問屋湊屋のお家騒動のその後です。
同心・井筒平四郎と、美形少年・弓之助、植木職人に戻った佐吉に、新たなお店を持ったお徳さんなど、おなじみの人々のその後や、悩みなどが読めます。特にお徳さんは、新参人物の助けや周囲の進めもあり、煮売から、もう少し大きな総菜屋、仕出しをはじめることになります。その日、その日を生きていくために懸命に働いていく町人たちの「日暮らし」の姿がありありと書かれていて本当におもしろいです。
 そして今作で、佐吉の母である葵が登場。その葵が殺害されてしまいます。こともあろうか佐吉が捕らえられてしまいます。湊屋のお家騒動はまだ終わりではなく、くすぶり続けていたのです。事件は湊屋の口利きで揉み消されましたが、佐吉が犯人だと思えない平四郎たちは、事件の真相を探り始めます。
 今回も、13歳の弓之助の閃きが事件の重要な手がかりを暴いていくので、たまに平四郎がどこで役に立っていたのか分からなくなりそうなほどです。
 
 まだ文庫化されていないため図書館で借りました。読まれるなら、ぜひ「ぼんくら」を読んでからにしてください。登場人物の相関が少々必要です。湊屋関連は一応終わってしまったけれど、また続編がでないかなぁと期待しています。

 
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2007.05
19
(Sat)

「ぼんくら」 


宮部 みゆき / 講談社(2004/04)
Amazonランキング:9635位
Amazonおすすめ度:

 
ぼんくら〈下〉


 友達が絶賛していたので買ってみました。
久しぶり宮部みゆきさんの作品を読みました。
クリスティの次に好きになった作家が宮部さん。特に時代物ミステリーが大好きです。ミステリーというより、江戸町人の生活が面白いのです。
 この「ぼんくら」は、先に出ている「霊験お初シリーズ」より少し後の時期の作品のようです。回向院の茂七親分が出てはこないものの高齢になられているので。お初ちゃんシリーズは紹介していませんが、ちょっと怖いスリリングな要素もあって面白い作品です。

 ストーリーは同心・平四郎がとある長屋で起こる事件の真相に迫っていくもので、前半は短編風で前置きであり、後半で核心となる疑惑の出来事が見えてきます。

 「ぼんくら」な同心平四郎の見廻る長屋のひとつ、通称「江戸・深川の鉄瓶長屋。そこには気丈な煮物屋のお徳をはじめとした人々が暮らしている。そんな普通の長屋で、八百屋の太助が殺された。太助の妹は殺し屋がやってきたという・・・(「殺し屋」)。それから、長屋の差配人が消え、ぽつりぽつりと、姿を消したり長屋を出て行く者が。一体長屋で何が起こっているというのか?
 新しく差配になった佐吉や、佐吉を認めないお徳、新しい住人おくめ達に気をまわしているうちに、平四郎は裏で長屋を作った湊屋が鍵を握っていることにたどり着く。どうやら佐吉の母親がかかわる事件があり、それが長屋から人が出て行くことと関係しているようである。
 平四郎は、手下の小平次や、甥の少年・弓之介、岡っ引きの政五郎らの力を借りながら事件の真相に近づいていく。


 やはり宮部さんの時代ミステリのいいところは、その真相もさることながら、出て来る人々や街の雰囲気ですね。まるで見てきたのではと思う程の、江戸の町の描写、人の生き生きした感じがいいです。キャラクターの書き方がとても深くて、すぐに移入してしまいます。
 万能で頭の切れる・・というわけではなく、めんどくさがりやの平四郎もいい味が出ていますし、美形で、賢く、なぜか物を目測する特技を持ち、なんでも測りたがる弓之助くんはかわいらしい。

 「ぼんくら」の続編は「日暮し」とのこと。
同じ登場人物が出てくるのでしょうか?楽しみです。
2006.02
14
(Tue)

「模倣犯 」 


宮部 みゆき / 小学館(2001/03)
Amazonランキング:23,954位
Amazonおすすめ度:


模倣犯、下巻は、第2部後半と、第3部が収録されています。
 主犯である栗橋浩美と、罪を擦り付けられようとしていた高井和明の
死の真相。なぜ浩美まで死んでしまったのか、浩美を死に至らしめた彼
の心の落とし穴が描かれます。
 そして、第3部。ピースの新たな「舞台」が始まります。
ピースの本名は、網川浩一。彼は、高井和明の無実を訴える、妹・由美
子の応援者として積極的にメディアに露出するようになる。犯人である
彼は、自ら、高井ではない共犯者がいるという自論を持ち上げて世の中
を騒がしていた。
 一方で、被害者の遺族である有馬や、彼と接点を持った第一発見者の
少年・塚田真一ともコンタクトを取りはじめる。他にも、栗橋と高井犯
人説を念頭にルポを書いている前畑滋子とも対立する。
 自分が作り上げた殺人舞台を、自ら解明するような立場に立ち、世の
中が騙され、自分をもてはやしている状況に有頂天になるピース。
彼の本性と事件の真実は誰の手によって、どのようにして明かされてい
くのかが見どころとなります。

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「ピース」は、当初のイメージではもっと頭のいいキャラクターでした。
 でも本当は、虚栄心、誇大自己の塊。栗橋浩美よりは頭もいいし、何かに左右されたり、すがったりはしていないけれど、同じように誇大自己の塊でしかなかった。
 周りの「馬鹿でおろかな」人間が、全て自分の思いどうりに動く「駒」であり、ピースはそこに舞台を用意して、シナリオを思い描く。そこに駒が思い通りに動くのを楽しむ。それが彼の犯行の全てだった。

 推理小説では、たまに犯罪者だろうが、それはそれで応援したくなってしまうような、知能的で、すごい人物が出てきたりしますが、このピースはそういう類ではない。もっとも現実的な犯罪者の姿だと思いました。根拠のない「全能感」がもたらす犯罪って、最近は後を絶ちませんよね。彼らの最もタチ悪い性質を兼ね備えたのがピースだったんじゃないかと思います。
 犯罪の中身は、卑怯で、愚劣。やり口も簡単。
ここまで劇場型なものはありえないけれど、実際の犯罪は汚い。推理小説で犯罪を「解く」ことを楽しみながらよんでいるけど、犯罪の怖さを改めて考えてしまう作品でした。
 やっぱり、ひとりひとりへの書き込み方が半端じゃないところがすごかったです。流石宮部!
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2006.02
10
(Fri)

「模倣犯 」 


宮部 みゆき / 小学館(2001/03)
Amazonランキング:23,953位
Amazonおすすめ度:


 とうとう手を出しました。長くて読む気がしなかったのですがようやく。上巻下巻あわせて1400ページくらいですか?2日で読みきりました。自分の暇さ加減に凹むばかりです。
 文庫版では5巻。私の中での最長は「蒼穹の昴」だったんですが、越したと思われます。

 簡単なあらすじ(上)
<第1部>
 早朝、公園のゴミ箱で女性の手が発見された。一緒に失踪した女性・古川鞠子の鞄が捨てられていた。手は鞠子のものなのか?
 しかし、テレビ局に一本の電話が入る。
「ハンドバックはあそこに捨てたけど、彼女は別のところに埋めてあるんです。だからあの右腕は彼女のものではないです・・・」
 犯人からの電話。変声機で変えられた声。それが始まりだった。
犯人は、古川の祖父に挑発的な電話をし、弄ぶ。報道関係者に死体を捨てる場所を予告したり、殺した少女を、家族が一番ショックを受ける形で返す・・・。警察や関係者が右往左往するのを楽しむ犯人。
 警察、古川の祖父、第一発見者の少年、女性ルポライターの視点から、女性連続事件が刻々と語られる。
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2006.01
29
(Sun)

「初ものがたり」 


宮部 みゆき / 新潮社(1999/08)
Amazonランキング:28,657位
Amazonおすすめ度:


再読です。
 このブログ上で宮部みゆきの本を紹介するのは初めてです。
でも、中高校生のときは宮部作品が好きでよく読んでいました。でも大学に入ってから減ってしまいました。
 私が読んだ宮部作品はなぜか時代小説のほうばかり。
「模倣犯」など、現代が舞台の作品は「レベルセブン」「魔術はささやく」くらいで読んでいないんですねぇ。宮部さんの描く、江戸の町が、人がとても生き生きしていて大好きなんです。すごくソフトで読みやすい。

 題名通り、蕪、白魚、鰹、柿、鮭、桜といった「初もの」が絡む謎の事件が並んでいます。
 本所深川一体をあずかる岡っ引きの茂七、通称「回向院の旦那」が中心となり、江戸で起こる謎の事件を追っていくという短編集です。江戸の町人の生活が生き生きとしていて、事件も江戸時代ならではの事情を含ませた奥深いものです。

 ところが、この話を読んで、誰もが持つ感想は、おそらく「美味しそう!」でしょう。
 江戸の町には珍しく、夜中まで屋台を開いている稲荷寿司屋。
茂七が通うこの屋台で出される料理。稲荷寿司だけではなく、椀物、酒、菓子まで出してしまう屋台で、しかもものすごくうまい。稲荷寿司、味噌汁、すいとん、白魚蒲鉾、桜餅、熱燗・・・。読んでいるだけで、すごく食べてみたくなります。
 新しくできたこの屋台であるが、近くの悪党どもがそこだけは近寄らず、一目置いている。そして、店の親父も正体不明である。茂七は武士だったのではないかと踏んでいるが、どうにもわからない。この稲荷寿司屋の親父の謎も、短編全てを通してからんでいておもしろい。

 この初ものがたりは、この作品の中で話が完結していない。宮部さんは続き物として書いていたようだけれど、掲載誌の廃刊でそれがストップしてしまったそうです。いつか続編が書かれることを切望するばかりですね。
 
<収録作>
  お勢殺し    
  白魚の目    
  鰹千両     
  太郎柿次郎柿  
  凍る月
  遺恨の桜
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