☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2009.03
07
(Sat)

「ガール」 


奥田 英朗
Amazonランキング:50699位
Amazonおすすめ度:



 
 男性よりも女性のほうが、人生になんらかのドラマを感じていそうな気がするのは気のせいでしょうか?結婚・仕事・子どもの3大(?)テーマから、彼の親と住む・住まない、年齢に美容にと、悩みや「壁」がたくさん立ちはだかっています。男性と女性では、その問題たちに立ち向かう姿勢が違うような気がします。

 この本は、働く30代女性を描いた短編集です。恋愛・結婚だけではなくて、仕事でぶち当たる壁や他の働く女性たちとのぶつかりあいも細かく書いてありました。しかし、そういった女性への悲観や批判などがなく、いやな気持ちが残らないさっぱりした話ばかり。
 一つ目の話では、夫との賃金格差と自身の出世に悩む女性。
2話目は、独身でのマンション購入を考え、仕事では秘書課と秘書に囲まれる役員のおっさんに立ち向かう女性。
3話目は、バブルを潜り抜け若さを保とうとするけれど、もうワカモノ「ガール」は卒業なのか・・・と年齢に悩む女性。
4話目はシングルマザーで仕事もバリバリ復帰し、独身女性となにかと競い合ってしまう女性。
5話目は、新人の男の子がどうしても気になってしまう、恋愛と年齢を考える女性。
 
 最近のアラサーやアラフォーと呼ばれる元気な女性たちが出会いそうな話ばかり。どの女性もこの悩みを抱えるかといえば(たとえばマンション購入とか)そうでもないでしょうが、なかなかいいところをついていて面白かったです。
 30代なら「ガール」じゃなくて「ウーマン」っぽいと感じますが(「日経WOMAN」のせいかもしれないけど)、もう「ワカモノ」の部類ではないけれど、いつまでも「女の子」を残していたっていいじゃぁないかという3話目の題名なのが「ガール」。この1冊につけるにはいい題名ですね。
 奥田さんといえば、「空中ブランコ」などのぶっとび精神科医の話や、最近映画になったララピポなど、結構楽しいけれど男っぽい濃い話のイメージが合ったので、ここまで詳しい女性の生態を描いた話とは・・・!と驚くばかりです。
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2008.11
05
(Wed)

「ララピポ」 


奥田 英朗
Amazonランキング:2006位
Amazonおすすめ度:



 "a lot of people"=ララピポ

確かにうまい発音だとそう聞こえる。たくさんの人々がうごめく東京。なかなか社会になじめなかったり、一見堕落した稼業で生きている6人の登場人物が、滑稽に、残酷に絡み合う物凄くの濃い話。キャラクターは奇抜だし、やたらと下品なんですが、滑稽だし、小気味のよい読後感がある一作。虚しい日々を送り、幸せってなんなんだ…ともがいているところが書かれているから凄い。
 とりあえず、電車では読まないほうがいいでしょう。官能小説ではありませんが、まちがいなく出てくる言葉でひかれてしまいますので・・・。


第一話 WHAT A FOOL BELIEVES 
 対人恐怖症のフリーライター・杉山博(32)。
貯金を切り崩し、外に出なくていい最小限の仕事し貸していない、非常に自意識の強い男である。上の階の若い男(栗野)がとっかえひっかえ連れ込む女との情事を盗み聞きすることで性欲を満たしていた。ある日、図書館で自分に色目を使ってくるデブの女と出会い・・・。

第二話 GET UP,STAND UP
 AV・風俗専門のスカウトマン・栗野健治(23)。
 キャバクラに女をスカウトする仕事をしている。日ごとに我侭になっていくマネージメントしている女達に、奉仕する毎日。ある日、トモコという地味で冴えないが、ずるずる流されていく女のスカウトに成功して、キャバ嬢からAV女優へと持ち上げていくが・・。

第三話 LIGHT MY FIRE
 専業主婦にして一応AV女優・佐藤良枝(43)。
 スカウトをきっかけに性欲処理に役立つとAV女優になった。読み進めるうちに、彼女は非常に堕落しており、ゴミ屋敷と化した家の二階には、介護放棄された義母の死体があることが発覚。その上に、撮影の場で娘のトモコと遭遇し、「共演」してしまう!堕ちるところまで堕ちた彼女の行く末は・・・。

第四話 GIMMIE SHELTER
 NO!といえないカラオケBOX店員・青柳光一(26)。
 新聞、通販などなど頼まれたら断れず、恐ろしいほど損をしてきた男。近所の飼い犬の吠える声に苛立ち、脅迫文を送っている。カラオケBOXでは、女子高生の援交が横行していたが、仲介人に脅され、援交を見ぬふりにする代わりにその恩恵を受けていいという契約を交わしてしまう。どんどんエスカレートする女子高生達の行為に流されていく。

第五話 I SHALL BE RELEASED
 文芸コンプレックスの官能小説家・西郷寺敬次郎(52)。
 売れっ子官能小説家である彼は、話をテープに吹き込んで何冊もの文庫を発刊している。ところが、自身の性欲は満たされていないし、本当は書きたい「純文学」も実現は難しい。ある日、街で声をかけられ、女子高生との援助交際に手を出してしまう。そしてどんどんのめりこんでいく・・。

第六話 GOOD VIBRATIONS
 デブ専DVD女優のテープリライター・玉木小百合
 官能小説のテープリライトで生計を立てる彼女には更なる裏稼業があった。ひっかけた醜男との行為を隠し撮りし、裏DVDとして売っているのである。社会的には明らかに負け犬の醜男たちは、なぜか自分を支配したがる。太っているというコンプレックスが、マニアには受けているという、ほめられているのかけなされているのか非常に複雑な心境。それでも自分が必要とされているような気がして・・。
2008.07
28
(Mon)

「町長選挙」 

あの奇怪な精神科医・伊良部シリーズ第3弾!!


奥田 英朗
Amazonランキング:9988位
Amazonおすすめ度:



 トンデモ精神科医・伊良部一郎と、不良看護師マユミ嬢、再び現る。
「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」に続いて第三弾は「町長選挙」だ。
 
 大病院院長の息子で、医学博士の肩書きを持つ伊良部。しかし、彼は医者とは思えない輩である。でっぷりと太っており、親の金をよく使うボンボン。仕事に対するやる気がなく、いつも患者を茶化している。子供のように駄々をこね、行動も常識ハズレなことをやってのける。
 そして必要のない注射をするのが大好き。
 
 そんな彼の元に、今回は、新聞社会長、IT社長、40代女優、若手の公務員が連れてこられては、災難に巻き込まれ、最後には、なぜかすっきりしていく・・・。タダのコメディではなく、意外にも社会の暗いところや、人間の悲しい性を描き出しているところもおもしろい。
カタルシス作用抜群の一冊である。

 □オーナー
 患者は、大日本新聞の会長であり、最大人気球団のオーナー・田辺満雄。通称「ナベマン」。明らかに、某Y新聞・某K球団のWさんのような人物である。そこまで似せていいのだろうか。
 高齢のナベマンは、球界再編でマスコミや世論というものに強いバッシングを受けており、それ自体はなんともないはずなのだが、閉所や暗所、フラッシュの光などに出会うとパニック状態に。そこで伊良部総合病院を紹介される。

□アンポンマン
 お次は、ITの最先端企業・ライブファストの社長・安保貴明。通称「アンポンマン」。明らかに、某L社の、ドラえもんみたいな名前の社長だった人をもじっている。本書ではアンパンマンをもじっている。だから、そこまで似せていいのか??
 ラジオ局の買収話で世間をにぎわせている安保は、ひらがなをかけなくなるという謎の事態に。本人はひらがなを書く必要はないと、気にしていないが、美人秘書が伊良部の元へ連れて行く。
 「レーシングカーで行動を走るのは危険だよ。性能、落としたら?」伊良部の一言であるが、安保は確かに理屈は間違ってはいないが、先を走りすぎていた。本書のアンポンマンは、ブレーキを少しかけたおかげで、事態が好転するようになっていった。
 本物はブレーキをかけられなかったようだ。今は何処にいってしまったんだろう。

□カリスマ家業
 こちらは40歳くらいのカリスマ女優・白木カオル。一般会社員の夫との間に娘がいる主婦である。東京歌劇団を退団後ずっと女優としてがんばり、とうとうこの年代になってブレークしたのだ。おそらく、黒××がモチーフであることはまちがいない。
 周囲は整形のオンパレード。彼女の自慢は整形ではない「自然」な美貌である。運動や食事、肌のコンディションには殊更気を使っているが、どうしてもかすかな皺ができては気になる。無理をしていないように見せるために、あえて普段は食べないお菓子や油モノをスタッフの目の前でほおばっては、異常なほどに運動をして取り戻そうとする。異常な執着を心配した社長は、スタッフの女の子のバンド仲間である看護婦が勤める医者にカオルを連れて行く。
 (ちなみに看護婦はマユミチャンである。彼女はパンクバンドでギターを弾いている。)

□町長選挙
 24歳の宮崎良平は公務員の研修として、東京の離れ小島・人口2000人の千寿島に来た。しかし底は、中央の常識が一切通じない、とんでもない町長選挙が行われていた。町長や土建会社を筆頭に、島を二分するこの選挙は、互いがなじりあい、そして買収の嵐。選挙で負けた陣営は次の選挙まで仕事がなく、給料も雲泥の差。選挙で勝った陣営は、予算をもぎ取り、本当に要るのか疑問がある施設を作るのである。
 良平もどっちにつくのかと毎日脅しを上司達から受けてまいってしまっている。
誰も正しいことを行わない。正しいことをすべきなのに、そっちのほうが悪者になる。どうにもできないこの状況に、2ヶ月の間の診療所のピンチヒッターとして伊良部が現れ・・・・。
  公務員の不正を小さなコミュニティでとことん描いていて、非常に腹立たしいが、最後は島民愛にあふれる悪くない終わり方だった。伊良部がめちゃくちゃするわりには、いい役割を果たしているという絶妙な一作。
2005.09
13
(Tue)

空中ブランコ 


奥田 英朗 / 文藝春秋(2004/04/24)
Amazonランキング:1,774位
Amazonおすすめ度:


これは面白かった~。
「イン・ザ・プール」と同じシリーズ。
 精神科医伊良部とその患者たちの話です。
伊良部は、伊良部総合病院の息子で、精神科を担当している。
しかし、彼は普通の医者ではない。なんだか変なのだ。
太っていて、ものすごくたくさん食べる。
そして、注射を打つところを見るのが大好きで、患者が来たらとりあえずビタミン剤をうとうとする。
精神科の治療らしい治療をやってくれない。
精神科は病院の暗い地下一階にあり、看護士はマユミという若い女だけだ。
マユミはボディコンに近いミニスカートで胸のはだけたようなナース服を着ており、いつもタバコをふかしながらねそべって雑誌を読んでいる。
 
 伊良部に振り回されながらも、患者がなんだかんだ立ち直っていくから不思議で可笑しい。
絶対かかりたくはないけど、なんだか憎めないのがこの伊良部さんなのだ。
「空中ブランコ」 飛べなくなったサーカス団員の話。
「ハリネズミ」  先端恐怖症のヤクザの話。
「義父のヅラ」  悪戯の衝動に駆られる精神科医の話。
「ホットコーナー」イップスで投げられないプロ野球選手の話。
「女流作家」   今まで書いた内容を何度も確認したい不安に駆られる女流作家の話。

 「義父のヅラ」がお気に入り。はらはらしつつもばかばかしくていい。
インザプールも読みたいけど図書館にあるかどうか。

 映画・ドラマにもなってた?みたことないけど。
松尾スズキと阿部寛がやったらしいけど、伊良部は松尾スズキのほうがイメージかなぁ。
あと、マユミは釈由美子でぴったりかもしれない。
読書苦手な人にもお勧め作品です。 
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Author:4040
4040です*
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