☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2006.05
30
(Tue)

「不思議図書館」 


寺山 修司 / 角川書店(2005/03)
Amazonランキング:123,522位
Amazonおすすめ度:



「寺山修司」という名前は聞いたことがあるけれど、具体的になにをしていた人なのか全く知らない。
それなのになぜ、この本を手にしたかというと、それは「表紙」である。やっぱり。
私の好きな装丁家、鈴木成一氏の手がけた表紙で、テレビの特集番組で紹介されていた。
少女モデルのhanae*が和装した、ふんわりした感じの表紙である。自体もくるんとしているところがあっておもしろい。

 本屋に行くと「家出のすすめ」「書を捨てよ、町へ出よう」「ポケットに名言を」など、おもしろそうなタイトルが並んでいた。
「不思議図書館」を手にしたのは、不思議な本を紹介しているというのに惹かれたからだ。

 中には、ロボットや魔術師、怪物、少女、などなど、アンダーグラウンドな、出会うことがなかったであろう文献が詰まっていた。
以下に紹介する項目ごとに、おもしろく、謎めいた書誌を紹介しながら、小林修司なりの見解も添えていく。たとえ、その本を手にしていなくても、簡単に流し読みしたように楽しむことができる不思議な本だった。
目次を見ても分かるように、少々内容は闇の雰囲気を漂わせている。変った特徴を持つ人間や、変った性癖なども紹介されているため、なんだか秘密の世界を覗き見しているような感覚に陥った。
海外の作品が多く、一体どこでこのような本達と出会えたのだろうと感動すら覚える。詳しく読みたくても見つからなさそうな本もたくさんある。似たような本はヴィレヴァンに並んでいそうだ。
「読書が好き」とよく言っているが、ここまでの探究心は持ち合わせていなかった。世の中には知らない本やテーマがたくさんあるみたいだ。

 
1◎市街魔術師の肖像
2◎ロボットと友達になる本
3◎書物の迷路あそび
4◎犬に読ませる本
5◎ひげのある女の実話画報
6◎フェチズムの宇宙誌
7◎大男を愛するための図鑑
8◎古雑誌の中の怪物たち
9◎推理小説ファンのための書誌
10◎賭博に関するおかしな本
11◎変った殺人のための大全科
12◎だまし絵の美術史
13◎食べ方を読む書物
14◎サディズム画集の中の馬男たち
15◎ドラゴンの謎を解く画報
16◎ナチュラル・マジックはあなたの魔法
17◎吸血鬼に関する文献資料
18◎歌うゴリラのシャンソン読本
19◎ポオの謎をとく書誌狩猟
20◎あゝ懐かしの少女雑誌の面影
21◎切り裂きジャックのナイフ入門
22◎千夜一夜の百科事典
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2006.05
23
(Tue)

角田 光代, 佐内 正史 / 集英社(2005/11/18)
Amazonランキング:位
Amazonおすすめ度:


 この本は、めずらしく中身も見ず、後ろの解説も見ず、角田光代の本であること、表紙の写真の雰囲気、帯に書かれた「OFFタイムに読みたい本」を見て買いました。
中を見てみると、短編とそれにあう写真が添えられた本でした。
それにすら気づかずに買っていました・・・。

 写真の舞台は「東京」でした。佐内正史というカメラマンの写真でした。
1年をかけて、角田光代と、佐内正史が東京を巡った結果にできあがった作品でした。
東京出身でも、在住でもないので、たいした感慨が東京にはないのです。むしろ、めざましてれびなどで当たり前のように流れる東京の情報を見て、反発を覚えてしまうくらいですが・・・。
だから写真を見て「東京」を感じ取ることは難しかった。全体的にすこし、寂しい感じのする写真でした。


 短編はほとんど3~4ページ程度。間に関連した写真が入ります。写真は最後あたり以外は白黒でした。
主人公になっているのは若い女性。なんでもない思考と場面なので読んだらすぐに忘れてしまう。この作品がよかった、というのもない。
幸せな気分になるないようでも、癒しの内容でもない。むしろぼんやりとしていたり、ドライであったりしてすぐに結論も泣く終わってしまう内容。
 では、おもしろくないのか?と問われると、おもしろくないわけではない。
角田さんの書く文章は感想が付けづらい。けっして嫌いな雰囲気ではない。

 帯に書いてあることではないけれど、寝る前に、すこしだけ読む量にはちょうどいいかもしれません。

 
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2006.05
21
(Sun)

「きょうのできごと」 


柴崎友香 / 河出書房新社(2004/03/05)
Amazonランキング:39,512位
Amazonおすすめ度:



 何気ない若者達のひとときが、クリアに切り取られている作品です。
1作品ずつ、中心となる人物は違いますが、全てどこかでつながっています。自由奔放な女の子「けいと」。けいとの友達「真紀」と、彼氏でけいとの幼馴染の「中沢」。中沢の大学の「正道」や後輩「かまち」。彼らが正道の家に引っ越し祝いで集まったその日や、その周辺で起こったことが綴られています。

 普段、頭の中で移ろっている認知や思考と同じように、主人公その人が頭の中で考えたり、見たり、行動したり、感じたりしたことが、そのまま切り抜かれて、書かれているかんじでした。
 また、主人公達はみんな関西弁だというところもおもしろいところです。柴崎さんは関西の人なので、関西弁や、関西のディティールが詳しいです。
 最後まで読んで、「で、結局何?」といわれてしまえば、それまでなのですが、私はおもしろいと感じました。
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2006.05
17
(Wed)

遠藤 周作 / 新潮社(1985/03)
Amazonランキング:279,642位
Amazonおすすめ度:


遠藤 周作 / 新潮社(1985/03)
Amazonランキング:279,643位
Amazonおすすめ度:


 友人に借りて読みました。本が手元にないためレビューが書きにくいですが。
 
 遠藤周作の作品は読んだことがありませんでした。国語の教科書や歴史に出てくる作家の作品はなかなか読むことがありません。
「マリー・アントワネット」は題材としては知っている人物なので入りやすい作品だと思います。
実際に、淡々と語りかけるような文章は、難しいところがなくてとても読みやすかったです。

「マリー・アントワネット」と聞くと、浪費の末、民衆の反感を買い、フランス革命で夫・ルイ16世とともに処刑された「悪女」のイメージがあります。
それは事実であり、間違っていないのですが、遠藤周作のこの作品では、ただの悪女としては書かれていません。

 最初は、世の中のことを知らない無邪気な少女。難しいことは分からないが、うるさい母や教育者の元から解放され、異国フランスにやってきた。フランスでは皇太子妃という地位や周囲や民衆にちやほやされることに有頂天になる。
 しかし、その彼女の境遇も満たされたものとは限らない。
彼女の夫ルイ16世(皇太子)は、太った愚鈍な男として描かれている。政治はおろか、マリーにまで興味を抱かない夫を持ったことにマリーは失望する。心にあいた穴をふさぐように、次々に贅沢な生活を続けていった。彼女の「浪費」は、ここでは、そういう民衆に対する知識のなさと、心の空虚さが原因とされている。

 この作品では、別の女性の視点もある。それは貧しい少女マルグリットの存在である。彼女は貧しく、厳しい仕事の生活の中、華やかに生活するアントワネットの存在を憎み、憎しみを原動力にして生きている。体を売りながら、次第にカリオストロ博士など裏の悪党の仲間になっていく。
 
 フランスの財政危機は、浪費だけが原因ではなく、今までの付けがたまりにたまった状態だった。ネッケル、テルュゴーなどの財務総監の政策も歯が立たない。民衆の怒りは、(ここでは様々な人の"工夫”がなされる)マリー・アントワネットの浪費癖へと向けられ、憎しみへと変わる。そして、そんな中進められてきた「革命」が火蓋を切るのである。

 下巻からは、主に、革命により、王家が議会に囚われの身となる場面に変わる。議会は、ジャコバン派やジロンド派などの派閥の争いをしながら、民衆に運動や一揆、そして無意味な殺戮を広げながら拡大していく。
 マリーは子どもを守り、女王の威厳「優雅さ」を保ったままでいることを心に決め、現状からの脱却を試みようとするが失敗。
 その間、フィンランド大使との適わぬ恋もする。しかし、っさぞかし愛人と遊んでいたのだろうという予想ははずれ、夫への貞操を貫き、後半では、王をすばらしい夫だと尊敬するようにもなる。

 結末は誰もが知っているように、ルイ16世も、マリー・アントワネットも、王自らが発案に関わった「ギロチン」で処刑されることになる。処刑を推し進めようとするもの、やめさせようとするものの思惑がいき違う緊迫した状況が描かれる。
 マルグリットは、憎しみの対象が目の前で処刑されたのを見て、全てが終わったと涙を流す。

 不公平な身分の差。アントワネットの立場を読むと、彼女の我侭さをイヤに思うと同時に、彼女の悩みも、殺さなくてもよかったのではという思いも起こる。逆に、マルグリットの立場から読むと、身体を売ることでしか生きていけない、身分の差を越えられない彼女に同情するとともに、憎しみだけで突っ走る彼女を痛々しくも感じる。

 この作品のマリー・アントワネットの捉え方が、ただの我侭で傲慢な女性ではないというところがおもしろいと感じました。貴族と、貧民の同じ世代の女性を対比させているのも、革命という、立場をひっくりかえそうとする動きを題材としているのも非常に興味深かったです。
 フランス革命について知らなくても楽しめる作品だと思います。
ぜひ読んでみてください。
2006.05
09
(Tue)

「レイクサイド」 


東野 圭吾 / 文藝春秋(2006/02)
Amazonランキング:位
Amazonおすすめ度:



 湖のほとりの別荘地。ここにある4家族が集まった。彼らは塾講師を招き、子ども達の中学受験の集中合宿を行っているのだ。
並木俊介は教育熱心ではないため、自分の妻を含め、他の家族の意見に賛同することができない立場だ。息子は彼の実の子ではなく、しかも彼は仕事場の女性と不倫中である。俊介は、妻が、この集まりの中の誰かと不倫しているのではないかと疑っている。
 そのような合宿の最中、俊介の愛人である英理子が仕事とかこつけて現れる。夜中に密会しようと俊介は別荘を抜け出すが、英理子は現れなかった。
 そして、別荘に戻ったところ、一同の様子がおかしい。通された2階の部屋で殺されている英理子を発見する。
「私が殺したの」と名乗り出たのは、俊介の妻、美奈子だった・・・。
 
 この事態に直面し、俊介以外の家族達はある結論を出していた。それは、事件をなかったように隠匿すること。今事件に巻き込まれることは、子どもの受験に悪影響を及ぼしかねないからだ。子どもや塾講師達には真実を伏せ、英理子の遺体を湖に沈め、様々な口裏あわせを模索していくこととなる。
妻が不倫相手、自分の恋人を殺した衝撃、愛するものをなくした衝撃で、むしろ淡々としている俊介は、様々なことに疑問を抱く。
 まずは、妻の「浮気」の疑い。妻と他の3家族の間には、自分の知らないなにか強い結束力がある。それは一体なんなのか?男女の間柄ということなのか疑いを持つ。
さらに、英理子が握っていたと考えられる、ほかのメンバーもしくは、塾講師の秘密。
それらを紐解いていくうちに、この事件の真相と、俊介の知らないつながりの真実が浮き彫りとなる。

 
読んでいる間、気になる点がたくさんありました。俊介と同じく、家族達がどんなつながりを持っているのか、本当に美奈子が殺害したのか?
どうなってんだろうとさっぱり分からない馬鹿な私です。
結末は、ほぉーんという感じです。「手紙」とかのかきこみとくらべると、お受験戦争というテーマをもうちょっと描いてほしかったかもと思います。でもなかなかおもしろい作品でした。
2006.05
07
(Sun)

「半落ち」 


横山 秀夫 / 講談社(2005/09)
Amazonランキング:91位
Amazonおすすめ度:


寺尾聡主演の映画がおもしろそうだなと感じたので購入して読んでみました。
アルツハイマーの妻を「楽にする」ために殺害するという痛ましい事件。
殺害後自首するまでの空白の2日間。
その間梶は何を思い、何をしていたのか。
感動的であるとよく紹介されているため、作品全体そういう雰囲気かと思っていました。
 話は、刑事である志木のから始まり、検察、報道記者、弁護士、裁判官、そして刑務所官吏の視点で進んでいきます。

 凶悪事件の捜査であわただしい中、事件は起こった。W県警教養課次席・梶聡一郎警部が、妻を殺害したのである。アルツハイマーだった梶の妻は、死んだ息子の命日まで忘れてしまい、母親でなくなってしまった自分自身を憂い、梶に殺してくれと懇願。梶は妻を不憫に思い、とうとう扼殺してしまったということだった。
 警察側はマスコミ対策に追われ、また、すぐ梶は自白し「落ちる」と考えられていた。殺害時の状況や後悔の念は正直に話した梶。しかし、殺害から自白までの空白の2日間について問われると、梶は口を閉ざしてしまった。「半落ち」である。
 そこからは、梶に捜査から裁判までに関わる者達の空白の2日間の真実が追われる。なぜ梶はそのまま自殺しなかったのか?自首するまで妻の遺体を置いたまま何をしていたのか?
 そして、2日の間歌舞伎町へ行ったことが明らかになる。しかし、梶は口を閉ざし、警察上部はその事実をもみ消そうとする。梶は誰に会いに、何をしに歌舞伎町へ行ったのか?
 それに付随して噴出する、警察内部の体制批判や、警察と検察の対立関係などが描かれていく。
 
 アルツハイマーという問題や、妻を手にかけるという重々しいテーマについて、そして梶が「誰のために」自殺せずに生きているのかについての描写は最後のほうだけで、ちょっと物足りない気もします。
 なぜ梶が生きようとしたのか、その理由はなるほど!と思いましたが、後に書く理由によりあまり感動できず…(残念)
 それより、前半、延々描かれているのは、警察の内部の腐った体制や、警察vs検察、それに抗えない人々の姿。少々堅い内容が続きます。関わった人たちの、梶が誰のために生きているのか知りたいという感情、真実を知りたいが、それゆえに彼を死なせてはいけないという感情についてはおもしろいと感じました。

 最後の「本書は二〇〇二年に…」のページは先に見てはいけません!(笑) そこに真実のヒントとなるとしか思えない注釈がついてますから。私、そこ、先に見てしまいましたから…。
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