☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
--.--
--
(--)

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2007.05
29
(Tue)

大崎 善生 / 新潮社
Amazonランキング:137095位
Amazonおすすめ度:



■キャトルセプタンブル
■容認できない海に、やがて君は沈む
■ドイツイエロー
■いつか、マヨール広場で

 恋愛を終えて、沈んだ後、いかに立ち直るかは人それぞれ違います。母親の昔の悲恋を想うことで浄化されたり、やけに陽気な父に励まされたことで前向きになれたり。逆に昔の恋人の面影をいつまでも追い続けたり・・・・。
この本には、喪失に遭遇した若い女の子の短編が4つ収められています。4作とも海外の情景が出てくることくらいで、まったくつながりのない話ですが、4つとも淡々としています。
 私は前半の2作が好きでした。どちらも、恋愛に敗れた少女が親の恋愛経験や考えを力に前向きになる話で、恋愛話に親というと変な感じがしますが、悪いかんじではありませんでした。
 大崎さんの本は、海外がよく出てきます。東欧のどこか切ない情景の街の風景。なぜそのような題材が多いのかは分かりません。そのためか、文章が淡々としているせいか、とても透明な水のような、印象を持ちます。
 あとは、そうですね、表紙の写真がとてもきれいです。いつもながら表紙で惹かれてしまいます。今回は「ドイツイエロー」ということででしょうか。外国の公園?の黄色い写真の装丁です。(ドイツイエローはグッピーの品種らしいですが)
 
スポンサーサイト
2007.05
26
(Sat)

「ナイルに死す」 


アガサ クリスティー, Agatha Christie, 加島 祥造 / 早川書房(2003/10)
Amazonランキング:37097位
Amazonおすすめ度:



 エジプト・ナイル川をさかのぼる豪華客船のなかで、若く・美しい資産家のリネットが銃で殺されます。犯人は同乗していた、リネットのかつての友人で、リネットの夫の恋人だったジャクリーンかと思われました。ジャクリーンは新婚の二人を追い回し、殺意を抱いていたからです。しかし、状況から彼女にはアリバイがあり、他に犯人がいることになりました。資産家のリネットには恨みを持つ人間や、財産を狙う人間がたくさんいる。一体誰が殺害したのか、旅行中のポワロが謎を解いていきます。

 クリスティの話の中でも長いこの作品は、20数人もの登場人物がでてきます。全員があたりまえですが外国人の名前なのでわかりにくく、登場人物一覧なしでは読めません。
 はじめの200Pくらいは、これら登場人物がエジプトへの旅へ出る前の前置きになります。彼ら一人一人の誰もが話の中でも重要であり、この前置きにはたくさんの「伏線」が張られています。
 前置きもかならず読んでおいたほうがいいと思います。もしくは後からじっくり読んでみてもいいかもしれないですね。

 中でも注目すべきは、リネット、ジャクリーン、サイモンの3人。この3人の愛憎が必然的に話の中心になってきます。
 
続きを読む »
2007.05
23
(Wed)

「パーク・ライフ」 


吉田 修一 / 文藝春秋(2002/08/27)
Amazonランキング:267664位
Amazonおすすめ度:



 吉田修一さんの本ははじめて読みます。
図書館でよく目にするので借りました。
短編2編収録です。

「パーク・ライフ」

 恋愛の「はじまり」を絶妙に描いた作品。
あらすじは、「僕」がある日、電車の中で誤って話しかけてしまった女性。その女性とばったりと日比谷公園で会い、幾度かお昼を共にする仲になります。仕事や知り合いの夫婦、母親などの日常出会う人々などとの交流を描きつつ、特別波乱も変化も起きないまま話は進みます。いつこの2人は恋愛を意識するのかな・・・、と読者が期待を徐々に抱き始める矢先、恋愛が始まりそう!なところで話は終了。

 始まりそうで始まらない。
とても心憎い1作でした。


 この作中で「僕」がやっていた、「分身」が世界中を旅するネットの遊び。スタバやらプラトニックセックスやら固有名詞が出る作品なので、きっとホンモノがあるに違いないということで探したら、あっさり発見。「美穂の旅」というサイトでした。
早速登録してみる。
私の分身は、まず京都へ向かったようです。
なんとも地味なものですが、こういうの嫌いじゃないです。
続きを読む »
2007.05
19
(Sat)

「ぼんくら」 


宮部 みゆき / 講談社(2004/04)
Amazonランキング:9635位
Amazonおすすめ度:

 
ぼんくら〈下〉


 友達が絶賛していたので買ってみました。
久しぶり宮部みゆきさんの作品を読みました。
クリスティの次に好きになった作家が宮部さん。特に時代物ミステリーが大好きです。ミステリーというより、江戸町人の生活が面白いのです。
 この「ぼんくら」は、先に出ている「霊験お初シリーズ」より少し後の時期の作品のようです。回向院の茂七親分が出てはこないものの高齢になられているので。お初ちゃんシリーズは紹介していませんが、ちょっと怖いスリリングな要素もあって面白い作品です。

 ストーリーは同心・平四郎がとある長屋で起こる事件の真相に迫っていくもので、前半は短編風で前置きであり、後半で核心となる疑惑の出来事が見えてきます。

 「ぼんくら」な同心平四郎の見廻る長屋のひとつ、通称「江戸・深川の鉄瓶長屋。そこには気丈な煮物屋のお徳をはじめとした人々が暮らしている。そんな普通の長屋で、八百屋の太助が殺された。太助の妹は殺し屋がやってきたという・・・(「殺し屋」)。それから、長屋の差配人が消え、ぽつりぽつりと、姿を消したり長屋を出て行く者が。一体長屋で何が起こっているというのか?
 新しく差配になった佐吉や、佐吉を認めないお徳、新しい住人おくめ達に気をまわしているうちに、平四郎は裏で長屋を作った湊屋が鍵を握っていることにたどり着く。どうやら佐吉の母親がかかわる事件があり、それが長屋から人が出て行くことと関係しているようである。
 平四郎は、手下の小平次や、甥の少年・弓之介、岡っ引きの政五郎らの力を借りながら事件の真相に近づいていく。


 やはり宮部さんの時代ミステリのいいところは、その真相もさることながら、出て来る人々や街の雰囲気ですね。まるで見てきたのではと思う程の、江戸の町の描写、人の生き生きした感じがいいです。キャラクターの書き方がとても深くて、すぐに移入してしまいます。
 万能で頭の切れる・・というわけではなく、めんどくさがりやの平四郎もいい味が出ていますし、美形で、賢く、なぜか物を目測する特技を持ち、なんでも測りたがる弓之助くんはかわいらしい。

 「ぼんくら」の続編は「日暮し」とのこと。
同じ登場人物が出てくるのでしょうか?楽しみです。
2007.05
17
(Thu)

山田 真哉 / 光文社(2007/04/17)
Amazonランキング:41位
Amazonおすすめ度:



「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」や、『女子大生会計士の事件簿』という大ベストセラーを連発している、山田さんの最新新書です。
読みたくなるようなタイトルのつけ方。やるなぁ光文社・・・と思いながらまんまと買ってしまった次第です。
 「さおだけ屋」はまだ読んだことがなくて、そのうちBOOKOFFで買ってみようと思っています。こちらは最新刊で、仕事の移動中に読むにはいいかなと思って買ってみました。1時間で読めるをうたい文句にしていますが、成程。確かに1時間程度で読めてしまいました。
 数字を読めるように、数字は難しくないのだと教えようとしてくれている本です。
 数字を見ただけで頭の動きがストップしてしまう私。なにかよい影響を与えてくれるやもしれぬと思い買いました。まぁ、結果として読む力なんてついていないのですが(苦笑)
 そもそも、会計が社会人の割りに遠い存在。営業なので、もちろん、見積もりやら営業成績などの「数字」がつきまとってくるのですが、如何せん、まだ2年目で上司に頼りっぱなしで・・・。そのうち分かるだろうとタカをくくっているのです。
 きっと会計・経理のベテランの人たちには、この本の内容は、そうそうその通り、基本だよねー、みたいな感じなのでしょう。
とても読みやすかったのですが、最後、株などの話は、やはりちんぷんかんぷんでした・・・。

 でも、あまりにも簡単な、数字の役割の基礎の部分ですが、納得したところがありました。数字の表現を添えるだけで、表現を変えるだけで、人に与える印象が変わるというところ。「タウリン1g」より、「タウリン1000mg」のほうが力がある。そういう簡単なことですが、広告を作ったりする仕事柄、うんうんそうだよねと思いました。数字による見せ方、しっかり勉強しないとねと、改めて思った次第です。
2007.05
14
(Mon)

アガサ クリスティー, Agatha Christie, 矢沢 聖子 / 早川書房(2003/10)
Amazonランキング:111066位
Amazonおすすめ度:



 アガサ・クリスティと探偵・エルキュール・ポワロのデビュー作である「スタイルズ荘の怪事件」です。
クリスティは中学のころ好きだったのですが、よくよく考えるとあまり作品を読んでいません。
「そして誰もいなくなった」を先日読んだので、今回は最初の作品を読んでみることにしました。

 内容はこのような感じです。
 ヘイスティングスは旧友の招きでスタイルズ荘に招かれます。しかし、屋敷の女主人の不信感を抱かせる新しい主人が、周囲の反感を買い、そのおかげで屋敷の中は張り詰めた空気になっていました。
ヘイスティングスが招かれてしばらくたったある晩、女主人は何者かによって毒殺されてしまいます。
その捜査を、ベルギーから亡命し、偶々近くに住んでいたエリキュール・ポワロが探ることになります。
ポワロは元警察の私立探偵で、ヘイスティングスの親友でもあります。
遺産をめぐり怪しい人物は此処彼処に。誰が老女を殺害したのか・・・・・・?

 屋敷に遺産という推理小説の典型でありきたりなんじゃ・・・と思ったらそんなことはありません。
クリスティの作品は誰がやったのか、気になって引き込まれてしまいます。
コミカルなポワロと、負けず嫌いのヘイスティングスのコンビも面白い。ポワロに認められるべく知恵を絞ったり、ポワロにそれくらい気づくだろうと子馬鹿にされていらだったりするヘイスティングスにはちょっと驚きましたが。
 舞台が非常にダイナミックなオリエント急行などと比べたら、基本という感じですが面白かったでし。
2007.05
11
(Fri)

「少し変わった子あります」 


森 博嗣 / 文藝春秋(2006/08)
Amazonランキング:116301位
Amazonおすすめ度:



比較的最近出た本です。図書館で借りました。
シリーズものでも、推理小説でもない、どちらかというと、短編集に載っているミステリアスで奇妙な話の長いものといった感じの作品です。

少し変わった子あります
ほんの少し変わった子あります
また少し変わった子あります
さらに少し変わった子あります
ただ少し変わった子あります
あと少し変わった子あります
少し変わった子終わりました


 とある大学の教授が、失踪した友人から紹介してもらった奇妙な料亭。女将に予約を取るたび指定される店の場所は、いつも違う場所。店は一度として同じ場所に開かれることはない、秘密の店なのです。女将のみが現れ、料理人などの姿は見えないその店は実に静か。
 教授は、友人がそうしていたように、女の子と食事を一緒にします。毎回違う女性が現れ、その誰もが、大学生から30過ぎくらいまでの普通の女性たち。ただ、こうやってただ静かに食事をする「仕事」をしているあたりも、店の雰囲気も奇妙で、少し変わっている・・・。女性たちとの、淡々と静かな食事の時間。言葉のやり取りは洗練され、よりシンプルなものになっていく。教授はこの店に嵌っていき・・・。

 最初は、とても風変わりな店を舞台にした静かな話だと思いましたが、ラスト、ちょっとだけゾッとするスリリング感が味わえる本です。
 森博嗣さんの本は特にそう思うのですが、やっぱり本は作者の考えがよくでるなと。シンプルで研ぎ澄まされたコミュニケーション、コミュニケーションをしないこと、空間を共有すること、そういう静かな交感を教授が考えていきますが、それはきっと森さんが考えられている間隔なんでしょう。最初コミュニケーションついて考える小説かと思ったくらいです。

 次はどんなことに気がつくんだろう、どんな女性が現れるんだろうとずっとその世界に浸っていたくなる不思議で少し変わった本です。
続きを読む »
2007.05
06
(Sun)

「後巷説百物語」 


京極 夏彦 / 角川書店(2007/04)
Amazonランキング:805位
Amazonおすすめ度:



 「巷説百物語」「続巷説百物語」に続くシリーズ第3弾です。
本屋さんで見つけて即購入してしまいました・・・。また怪しい小説ブーム再来のようです。


赤えいの魚  
天火
手負蛇
山男
五位の光
風の神


 「後巷説百物語」。「のちのこうせつひゃくものがたり」と読みます。続巷説の最後「老人火」で、又市とおぎんと別れ、旅をやめてしまった百介。読者にとっても寂しい結末でしたが、この後巷説百物語は、時代は明治、一白翁と称し隠匿生活を送る老人になった百介が若い人に自らの体験と見聞を語るという後日談的なものです。百介と又市のまだかかれていなかった事件や後日談、そして次の「京極堂シリーズ」につながる話というなんだかすごい本です。

 ここでの百介は、小夜という若い娘と二人で九十九庵というところに住んでいます。小夜はおぎんの孫にあたる娘で、なぜ百介が小夜と暮らしているのかもこの本を読むうちに分かってきます。与次郎をはじめとする若者達が明治の世に起こった怪事についての知恵を借りにやってくるのを、百介おじいさんは楽しみにしています。

 「後巷説」は少し寂しさを感じます。
又市のような影で暮らすものがいて、妖怪がたとえいないとはいえ、「機能」していた江戸時代。それが維新後急速に文化が変化し、妖怪という存在が必要ではない時代になってしまった。80を超えてしまった百介は、大好きな怪異譚が必要でなくなってきていることを実感し、若いころの又市との体験を何度も思い出しては寂しく思います。何十年たっても百介の耳には ーりんー という鈴の音が時折聞こえてくるのです。なんともその寂しさにホロリと来そうになります。

 すこし怖くて、とても切なくて面白い一冊。
最後の「前巷説百物語(さきの)」が文庫化されるのを心待ちにしておきます。(又市と百介がであう前の話だそうです)

 
 
続きを読む »
 | ホーム | 
ブグログ
プロフィール

4040

Author:4040
4040です*
最近のお気に入りは、梨木香歩さん、森博嗣さん、伊坂幸太朗さんです。
私も読んだぞという方は、これもいいぞという方は是非教えてください♪

最近の記事
カテゴリー
オススメ☆

Wishリスト
最近のコメント
最近のトラックバック
おすすめ

ブログリスト

RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブロとも一覧
フリーエリア
ブログ内検索
リンク
新しい本を探しにでかけよう♪

ほんぶろへ
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村 ポータルブログへ
ブログ王へ
amazonさんより

フリーエリア

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。