☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2007.07
30
(Mon)

江國 香織 / 光文社(2007/06)
Amazonランキング:630位
Amazonおすすめ度:



江國香織さんの最新文庫の「思いわずらうことなく愉しく生きよ」です。

 3姉妹のそれぞれの結婚・恋愛を描いた作品です。
次女の治子は外資系企業で働くキャリアウーマン。仕事もさることながら恋愛にも力を注いでいて、売れないライターの熊木と同棲している。熊木の存在がとても大切で好きで好きでたまらないという感じであるが、熊木のプロポーズは断り続けている。結婚そのものに興味がない(仕事の邪魔だからとかいう理由ではない)。
 三女の育子は、自動車教習所で働いている。決まった恋人というものがなく、色々な男性と付き合い、肉体関係を持っている。それは友情のひとつ。愛情はなく、愛情やそのようなものにあまり期待を抱いていない。昔から男女の関係にとても興味を持って、考えて、行動してみた結果という感じ。三人の中で一番母親や父親と連絡をとっている。
 そして、長女の麻子は結婚七年目で、夫から暴力を受けている。夫は少しでも気に入らないこと、自分の思い通りのことをしなかったとき、激高し、麻子に暴力を振るう。殴られたり、首を絞められたりするが人にばれるほどの暴力は振るわない。暴力を振るわれる恐怖よりも、夫に見放される恐怖のほうが勝るという悪循環に陥っている。

 江國さんの長編は、ちょっと風変わりな価値観をもった女性が出てくるような気がします。とてもマイペース。この作品の3人も、すこし変わっているそれぞれ違っているタイプの女性です。
 ドメスティック・バイオレンスという江國さんにしては、とても読むのにパワーのいる題材が使われているのが特徴でしょうか。DVという思い問題の行く末が気になってしまい、読むのが少しつらいけれど読まずにはいられないという感じでした。
 
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2007.07
25
(Wed)

「日曜日たち」 


吉田 修一 / 講談社(2006/03/15)
Amazonランキング:152345位
Amazonおすすめ度:


5人の、ちょっと寂しい感じの人たちを描いた連作小説です。個々に関連のない話のようですが、彼らには共通したある記憶がありました。なんてことのない1日(おそらく日曜日)に出会った二人の兄弟の記憶。この二人の家出していると思われる謎めいた兄弟に出会ったことだけが、この短編をつないでいました。

「日曜日のエレベーター」
 30代で無職の男・渡辺。昔付き合っていた圭子という医者を目指す女性を思い出している。

「日曜日の被害者」
 夏生は友人の千影が強盗に入られた連絡をもらい、とても不安に陥る。千影と疎遠になった友人との最悪の旅を思い出す。

「日曜日の新郎たち」
 東京で一人暮らしをする健吾。九州から親戚の結婚式に、妻を亡くし、一人で暮らしている父親がやってきた。前回父親が来たときのことを思い出す。

「日曜日の運勢」
 銀座のクラブでアルバイトをしている男・田端。彼は女性に振り回されて堅実な生活というものから遠ざかってしまった。そして今度も恋人からサンパウロに行こうと言われる。何もやり通したことがないなと思索しているときに大学時代のある出来事を思い出す。

「日曜日たち」
 地元の名古屋へ引っ越そうとしている乃里子。彼女は昔付き合っていた男に暴力を振るわれ、相談に行った先で救われ、そこの仕事を手伝うようになった。引越しの途中昔であった人物に再会する。


 表紙もそうですが、どことなく武骨で、昭和というか90年代初頭というような空気を感じました。(わけわかんないですね)
 少しさびしい、華のある生活の人々ではないですが、その分とてもリアルな感じがしました。吉田修一さんの話は、時代やその人々の書き方がリアルでおもしろいなと思います。
2007.07
20
(Fri)

「青列車の秘密」 


アガサ・クリスティー, 青木 久恵 / 早川書房(2004/07/15)
Amazonランキング:4736位
Amazonおすすめ度:



 
 アメリカ人の富豪オールディン氏は、娘のために「火の心臓」というルビーを手に入れます。ルビーの受け渡しをめぐる数人の名前が伏せられた怪しい人物たちの動きから話は始まり、ちょっとスリラー。
 オールディンの娘、ルース・ケタリングは、父親の勧めで夫のデリクと離婚することに決めます。一方のデリクは、ミレーユという女性と愛人関係にありますが、財政的に危機的な状況にあり、離婚はあまり望まれるものではありません。いっそルースが今死んでくれれば莫大な遺産が転がり込むのに…と考えてしまいます。

 イギリスのセント・メアリ・ミード村では、とある老婦人が亡くなり、キャサリンという世話をしてきたコンパニオンに遺産をすべて相続するという大ニュースが起こります。慎ましく暮らしてきたキャサリンは、村を出て、知らなかった世界を見てみることに決めます。遺産の一部をどうにかして掠め取ろうという欲望が見えていましたが、彼女は親類誘いを受けて、リヴィエラに向かいます。

 キャサリンは、ブルートレインの中で、見知らぬ貴婦人と言葉を交わしました。婦人は今からリヴィエラへ恋人に会いに行くこと、夫とは離婚調停中であること、恋人のことは父親が認めていないことなどを話しました。
 翌朝、キャサリンはその貴婦人-ルース・ケタリング-が客室内で殺されていたことを知らされます。

 同じ列車には、偶然夫のデリクやミレーユがのっていました。警察の聞きこみからデリクに疑いがかかります。しかし、ルビー「火の心臓」が失踪していたことからも、他にも疑わしい人物が何人か現れます。
 痴情のもつれか、秘宝をめぐった犯罪なのか。
 同じ電車に乗り、オールディンから依頼を受けて調べているポワロは、意外な人物を犯人だと考えます。


 

2007.07
16
(Mon)

「日暮らし」 


宮部 みゆき / 講談社(2004/12/22)
Amazonランキング:33143位
Amazonおすすめ度:



宮部 みゆき / 講談社(2004/12/22)
Amazonランキング:16997位
Amazonおすすめ度:



 「ぼんくら」の続編です。
前回の鉄瓶長屋が巻き込まれた、大問屋湊屋のお家騒動のその後です。
同心・井筒平四郎と、美形少年・弓之助、植木職人に戻った佐吉に、新たなお店を持ったお徳さんなど、おなじみの人々のその後や、悩みなどが読めます。特にお徳さんは、新参人物の助けや周囲の進めもあり、煮売から、もう少し大きな総菜屋、仕出しをはじめることになります。その日、その日を生きていくために懸命に働いていく町人たちの「日暮らし」の姿がありありと書かれていて本当におもしろいです。
 そして今作で、佐吉の母である葵が登場。その葵が殺害されてしまいます。こともあろうか佐吉が捕らえられてしまいます。湊屋のお家騒動はまだ終わりではなく、くすぶり続けていたのです。事件は湊屋の口利きで揉み消されましたが、佐吉が犯人だと思えない平四郎たちは、事件の真相を探り始めます。
 今回も、13歳の弓之助の閃きが事件の重要な手がかりを暴いていくので、たまに平四郎がどこで役に立っていたのか分からなくなりそうなほどです。
 
 まだ文庫化されていないため図書館で借りました。読まれるなら、ぜひ「ぼんくら」を読んでからにしてください。登場人物の相関が少々必要です。湊屋関連は一応終わってしまったけれど、また続編がでないかなぁと期待しています。

 
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2007.07
12
(Thu)

「鈍感力」 


渡辺 淳一 / 集英社(2007/02)
Amazonランキング:105位
Amazonおすすめ度:



□目次□
ある才能の喪失;
叱られ続けた名医;
血をさらさらと流すために;
五感の鈍さ;
眠れる大人;
図にのる才能;
鈍い腸をもった男;
愛の女神を射とめるために;
結婚生活を維持するために;
ガンに強くなるために;
女性の強さ;
嫉妬や皮肉に感謝;
恋愛力とは?;
会社で生き抜くために;
環境適応能力;
母性愛 この偉大なる鈍感力


 上司に敏感というか、細かいところまで気を配り、正しい方向へ進もうとする方がいます。彼は、社内を改善しようとしていましたが、癌になってしまいました。その上司が読めと薦められたのが「鈍感力」。確かに上司にはぴったりの題名の本だったかもしれません。
 隣の席の私は、敏感ではありませんが、貸していただきました。いくらベストセラーとはいえ、このテの本は自分じゃ手に取らないのでね。

 書いてあることを大まかに説明してしまえば、小さいことを気にして、くよくよしていたらいけない。もっと物事を気楽に捉えていきましょうというもの。渡辺さんは医者であるため、その知識と経験から、繊細な性格によりもたらされる健康への影響なども説明されています。
 内容は全然堅くなかったので、すぐに読めました。
鈍感になるための方法とか、医学的にはどうであるとか、Howtoは書かれていません。あ、こんなものかという程度の内容でした。そもそも、繊細であったり、心配性であったりすることは、性格的なものが大きいので、さぁそんなこと気にせず鈍感になれ!といわれても簡単になれるもんじゃぁありませんよね。身体的に女性が痛みに強い鈍感さがあるからすばらしいとかいう文言も、男性としてはどうしようもないでしょう。(ただ、女性の体のつくりが、生命を残すためのたくましさを秘めているんだという事実には、そうなのね、すばらしいなぁと思いましたけれど。)
 これは作者いわく「エッセイ」ということですので、鈍感な心構えというのはいいですよ、という話としては、おもしろく読めたと思います。

 巷には、逆に物事に対して敏感になれと書いてあるものもたくさんあると思います。結局、自分がどちらの心構えを参考にするかですよね。
2007.07
06
(Fri)

「東京奇譚集」 


村上 春樹 / 新潮社(2005/09/15)
Amazonランキング:27594位
Amazonおすすめ度:




 仕事で南港にあるデザイン会社を訪れました。そこは100年近くたった古い建築様式が自慢で、小さなギャラリーを併設しています。今回訪れたときには、「村上春樹」の本の装丁展が催されていました。タイポグラフィ教室の人々が、各々好きなように村上春樹の本の装丁をしたものが展示されていました。公式ではないものの、村上氏の「ご自由に」という許可だけはもらっていたよう。
 どれも硬質で、シンプルで、静かで神秘的で素敵でした。モノトーンが多かったような気がします。一番覚えているのは、「海辺のカフカ」をすべてバラして、1,2,3…とキャプションごとに1冊の本にしてしまったものです。何十冊にもなっていてインパクトが大きかったです。村上氏の謎めいた作品の雰囲気がとてもでていておもしろかったです。

 今回読んだのは、村上氏の短編集です。「奇譚」とつくと、読みたくなります。
この本もなかなかおもしろかったです。

「偶然の旅人」
 こちらはエッセイ。村上氏の調律士でゲイである友人の体験した「偶然」を語る。

「ハナレイ・ベイ」
 ハワイのハナレイ・ベイでサーフィン中に鮫に襲われて命を落とした青年。青年の母親は毎年その時期ハナレイ・ベイを訪れる。

「どこであれそれが見つかりそうな場所で」
 突然神隠しのように消えてしまった夫を探す婦人の相談にのる男の話。なぜだか分からないが、男は消える際の「入口」を探している。

「日々移動する腎臓のかたちをした石」
 「日々移動する腎臓のかたちをした石」の話を出会った女性と交際しながら書く小説家の話。

「品川猿」
 突然自分の名前だけがどうしても思い出せなくなった女の話。彼女は品川区の心の相談室を訪れる。

 一つ一つの話に何か深い意味があるのかどうか分からないけれど、結局どういうことか判明しないもののあるけれど、こういう作品はおもしろいと思います。
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2007.07
03
(Tue)

伊坂 幸太郎 / 東京創元社(2003/11/20)
Amazonランキング:43553位
Amazonおすすめ度:



 話は、椎名が、モデルガンを抱え、ボブディランの歌を口ずさみながら書店の裏口のドアを蹴っているところから始まります。
 彼は書店を襲う片棒を担がされているのです。
 大学進学で引っ越してきた椎名がはじめて出会ったのは、隣室の「河崎」という青年でした。彼は長身で格好がよいが、どこか悪魔めいた危険な匂いを出している男でした。河崎は初対面の椎名をいきなり「書店を襲わないか?」と誘います。なぜか「広辞苑」を盗み出し、同じアパートのブータン人に贈りたいのだといいます。椎名はあれよという間に、書店を襲うこととなってしまいました。結局河崎が盗んできたものは「広辞林」でした…。
 (ちなみに椎名は「陽気なギャング~」の響野祥子の甥です)

 ここだけ読んでしまうと、はて?という内容ですが、物語にはもうひとつの側面があります。それは「2年前」、琴美という女性の視点で語られていきます。

 琴美は「河崎」の元彼女で、河崎を憎んでいるペット店店員です。ブータン人で片言の日本語しか話せないドルジとすごしています。河崎は世界中の女性と関係を持つことを使命として生きているような男で、琴美はとげとげしく当たるのですが、河崎がドルジに日本語を教えようと何かと絡んできます。夜の立ち入り禁止の敷地で、琴美とドルジは、巷を騒がせる「ペット殺し」の犯人と思われる若者3人組に遭遇してしまいます。彼らはペットや野良を捕まえては惨殺している彼らは、動物から人間へ標的を変え、琴美をその標的に選びます。琴美はペット殺し達に強烈な怒りを抱え、その影を気にしながら生活していくことに。

 河崎が書店を襲い、広辞苑(広辞林)を奪った裏には、椎名には見えない、2年前の3人のストーリーがあります。もちろん広辞苑を奪ったのはカモフラージュなのです。一体何があったのか、椎名は河崎の行動や、ペットショップ店長の麗子と出会うことで知ることになります。

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4040です*
最近のお気に入りは、梨木香歩さん、森博嗣さん、伊坂幸太朗さんです。
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