☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2007.08
27
(Mon)

「チルドレン」 


伊坂 幸太郎 / 講談社(2007/05/15)
Amazonランキング:658位
Amazonおすすめ度:



 自分独自のルールでずんずん突き進む陣内。ゆっていることはめちゃくちゃだけれど、最終的には彼の言ったとおり。そして不思議とうまくいく…。厄介だけど憎めない、陣内をめぐる5つの小事件。

 やっぱり伊坂さんの描く話はカッコいい。子どもがちょっと素行が悪くて強い子に惹かれるような感じ。そして、シャープな文章も好きです。
 本作の中心人物、陣内は、最初から破天荒な人物。「パンク」では、銀行強盗で人質となった彼。そもそも時間外に無理やり入ったことが悪かったのだが、人質にされているにも関わらず、しゃべったり、犯人を挑発したり、挙句の果てに歌いだす始末。その歌ったビートルズの歌はとんでもなくうまい。そんな陣内の人柄と、突飛な行動が、一緒に人質になった友人の鴨居、事件を発端に仲間になった、盲目の永瀬や、その彼女優子、家裁調査官の後輩・武藤と、彼らの視点から描かれます。
 最初は自分勝手さにいらっときてしまう陣内ですが、話を読んでいくうちに、陣内がなにを言ってくれるのか、どうやって解決してくれるのか楽しみになってくるから不思議です。
陣内は、大学を卒業した後は家裁調査官になり、これもまた独自なやり方で少年たちの更生をかけて「奇跡」を起こします。彼の言葉は失礼で粗暴ですが、それは悪意がなく、本心からいった言葉。不思議な魅力が彼にはあります。
 また、少年非行と、その更生というテーマがですが、説教じみていたり、分かったふりをしていない印象があって、よかったです。色々調べてかかれたんだろうなぁと思います。
 少年の心をほぐしていく過程や、ちょっとしたハプニングに、ミステリー作家ならではのトリックが効いていておもしろいです。そしてなかなか温かい結末を迎えるので素敵な話になっています。

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2007.08
23
(Thu)

「私が語りはじめた彼は」 

 

三浦 しをん / 新潮社(2007/07)
Amazonランキング:5266位
Amazonおすすめ度:


 
 大学教授の村川融。不倫を経て、家族を捨て、新たな家庭を持った奔放な男である。彼を取り巻く女や男、息子や娘たちは、彼を通してどのような愛を求めていたのだろうか・・・? 

 三浦しをんさんの作品で読んだのはこれが2作目です。前に読んだむかしのはなしが幻想的な感じだったので、リアルな社会が舞台で淡々とした文体で書かれた本作は意表をつかれた感じがしました。すべての短編の中心人物、村川融は幾人もの女性と不倫をし、とうとう妻や家族を捨て、別の女性と家庭を持ってしまう男です。不倫をテーマにした話はあまり好きではないのですが、この作品のいいところは、単に妻と愛人が男を取り合う話ではないところ。村川の不倫・離婚という一連の行動により、人生になんらかの影響を与えられてしまった人々の視点の短編で構成されています。
 彼女を村川に奪われた大学の助手、村川と怪しい関係にあるらしい妻を持つ資産家の夫、村川の息子、村川の義理の娘を監視する男、村川の実の娘と交際する男。彼らが村川と、または村川にかかわる誰かとかかわる中で、それぞれの人間関係や恋愛に悩み答えを探していくような内容です。村川や、その妻、愛人の視点がでてこないのに、女たちや彼らに振り回されてきた人々の感情が伝わってきて、おもしろい作品でした。
 
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2007.08
23
(Thu)

「日本の昔話」 


柳田 国男 / 新潮社(1983/01)
Amazonランキング:22274位
Amazonおすすめ度:


 日本民俗学の祖といわれる柳田國男が全国から収集した日本の昔話が収められた一冊。その時代に生きていなくても、懐かしさを感じる本です。

 「桃太郎」や「つるの恩返し」といった有名な昔話でもなく、御伽草子とかにも載っていなさそうな、各地の人々の間で語り継がれてきた話が何篇も集められています。
 鳥や狐、狸などの動物が出てくるもの、貧乏人が長者になるもの、鬼や山姥などの妖しい者がでてくるもの…。滑稽なもの、どこか教訓じみたもの、小さいころアニメ『日本むかしばなし』で見たような矮小で懐かしい話ばかり。

 東北と九州と土地が離れていても似た「型」の話があるというのも不思議です。これは日本にとどまらず、世界中のむかしばなしや伝説が似た型を持っていると聞いたことがあります。例えば、「海の水はなぜ鹹い」という1話がありますが、これは「北欧神話」に同じような話があったのを読んだことがあり、驚きました。
 昔からグリム童話(マイナーなもの)北欧神話やらゲルマン神話、ギリシア神話などの素朴なむかしばなしが大好きで、久しぶりにそういう本を手にとって見ました。とりあえずわが国日本から。

 
2007.08
17
(Fri)

「太陽の塔」 


森見 登美彦 / 新潮社(2006/05)
Amazonランキング:1117位
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 女性に縁のない、妄想と幸せそうな男女を恨む、男汁あふれる京大生たちのファンタジー小説!?

 ちょっと変な本を手にしました。新潮文庫夏の100冊の中の1冊。

 主人公は京大農学部を休学中(5回生)の男。バイトと、元彼女の水尾さんの「研究」をしてすごしている。水尾さんにはクリスマスに振られてしまい、いまだその影を引きずっている。飾磨や井戸、高藪といった、同様に女気のないモサイ友人たちと、幸せであることを主張しあう浅はかな男女達に憂いを感じながらたくましく暮らしている。(勝手なイメージだけれど)京大生っぽい、やたら無駄に理論的な主人公たちの、くどくどしい語り口がおもしろい。
 ずっとグダグダな生活やモサイ大学生たちの生活描写の小説なのかと思いましたが、水尾さんに関しては別。大坂万博の「太陽の塔」の魅力にとり憑かれ、叡山電鉄に乗って遠くを眺める不思議な印象の彼女。夢に入り込むといった不思議な場面もあります。
 独り身にはこたえるクリスマス。四条河原町で「決起」するモサイ男集団。その喧騒の中、水尾さんを失った喪失感を1年たってようやく実感するラストはとてもしんみり。ここまでアホパワーあふれるないようだったのに、切なくなり、とても不思議でした。

 四条河原町、吉田山、北白川別当交差点、叡山電鉄、「鴨川等間隔の法則」(笑)・・・・・。京都(特に京大付近)を中心とした舞台は近辺を知っている人にとってはとても親しみを感じます。
 特に内容がある話ではなかったのですが、くどい文章がおもしろかったです。 私は京大生でも京都人でもありませんが、左京区大好きなので、そういう意味でもおもしろい本でした。
2007.08
13
(Mon)

「大盗禅師」 


司馬 遼太郎 / 文藝春秋(2003/02)
Amazonランキング:39624位
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 徳川幕府は3代目・家光の時代。浪人の浦安仙八が大盗禅師という謎の僧と出会い、徳川幕府転覆を画策する一味に入り暗躍していく。謀反をめぐった幻想的な話です。

 司馬遼太郎さんの作品をはじめて読みました。司馬遼太郎の全集に収録されることのなかった作品とのことで、あまりメジャーな作品ではないようです。もしかしたらビギナーが読むような話ではなかったのかもしれません。でも、幻想的でおもしろい作品でした。初期の徳川幕府についてかかれたものを読むのがはじめてだったので、その辺の歴史背景もおもしろく読めました。
 司馬さんの作品はたくさんあるのでどれから読んだらいいのでしょうか?

 大坂住吉の貧しい漁村で、自己流の兵法を磨いていた浦安仙八は、これから漁師となるか、将来のない浪人となるか決断を迫られる中、大盗禅師という謎の僧に出会います。急に現れ何やら摩訶不思議な術を使う禅師に導かれ、仙八は徳川幕府を転覆させるための結社に身を置くことになります。
 
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2007.08
09
(Thu)

「ZOO 1」 


乙一
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 乙一の短編集「ZOO」の1・2のうちの1。
双子なのに、自分だけ母親から虐げられる姉の話、次々と人が殺されていくらしい部屋に閉じ込められた兄弟の話、どちらかが死んでいるらしい両親の間をつなぐ少年の話、死後埋葬してもらうために作られたアンドロイドの話、そして、殺害された彼女の腐敗していく写真が送られてきて<捜査>に乗り出す男の話。
どれもブラックな雰囲気であふれ、とても胸をざわつかせる力を持った短編集です。

 乙一の話はまだ少ししか読んでいませんが、考えるトリックというかストーリーや設定がすごいなと思います。会話の表現とかはなぜか慣れれなさそうですが、読んだ後に「この終わり方はなんということだ」と、意味もなく考えさせられてしまいます。
 「SEVEN ROOMS」だと、これは救いがあるようで、ハッピーエンドではない。起こってほしくなかったけれどそうするしか仕方のない設定でとても残酷…。これはホラーな作品だったと思います。一番の衝撃作でした。
 「ZOO」「ヨーコとカザリ」も薄気味の悪い雰囲気でした。
 「陽だまりの詩」と「SO・far」は不幸ではないけれど、どこか悲しい話。純粋な心を持った人々の話になっています。

 この「1」に収録されているのはオムニバスの映画になっているそうです。「SEVEN ROOMS」だけグロそうですが、少し見てみたいです。
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2007.08
06
(Mon)

「魍魎の匣」 


京極 夏彦 / 講談社(2005/06)
Amazonランキング:117554位
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京極 夏彦 / 講談社(2005/06)
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京極 夏彦 / 講談社(2005/06)
Amazonランキング:110097位
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 京極夏彦さん京極堂シリーズ第二弾、魍魎の匣(もうりょうのはこ)を読んでしまいました。文庫版は分厚すぎるため、高くつくけれど分冊版です。図書館で借りるつもりが読みたい誘惑に駆られて買ってしまいました。

 木場が関わることにした美少女転落事件。その瀕死の少女が、入院した美馬坂研究所から忽然と姿を消した。一方では連続バラバラ殺人事件が発生。体の一部は箱に詰められていた。そして信者を増やす「御筥様信仰」。「はこ」にまつわるこれらの事件は関係しているのか?京極堂が重い腰をあげて解明していきます。

 テーマは「ハコ」。
そして刑事・木場修太郎の恋に始まり、霊能者や超能力者らの違い、はたまた医学と倫理の問答まで、ものすごく濃い内容になっています。
いくつかの犯罪や出来事が重なり合い、誰が犯人なのか、何が真相なのか・・・。
 バラバラ殺人に始まるグロテスクな事件や、近代の幻想小説のような雰囲気が醸し出されていて、涼しい話というよりも、じっとり不気味な雰囲気を持った作品です。
 またもや暗い話を読んでしまいましたが、
すぐに全部読みきらないと気がすまないくらいおもしろかったです。

以下、無駄に長いです。

 
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4040です*
最近のお気に入りは、梨木香歩さん、森博嗣さん、伊坂幸太朗さんです。
私も読んだぞという方は、これもいいぞという方は是非教えてください♪

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