「ゾラ・一撃・さようなら」
森博嗣さん2007年発刊の1冊。シリーズモノではなく書き下ろし作品。
探偵の頸城悦夫は、友人の法輪洋樹から、クライアントを紹介される。クライアントは志木真智子というフランス在住の女性で、母親と共に日本に来ていた。洋樹の叔父であるタレントで元知事である清治郎が持つ宝石を取り戻して欲しいというものだった。それは、母親が昔持っていたもので「天使の演習」と呼ばれる宝石という。本当に取り戻せるのか見当もつかない仕事だったが、真智子に少なからず興味を抱いた頚城は仕事を請ける。
頚城は清治郎の自叙伝の出版という名目で清治郎の屋敷に潜入することに成功する。清治郎は、今、命を狙われているといい、実際に頚城の目の前で何者かが仕込んだ爆弾が爆発する事故も起こった。命を狙っているのは「ゾラ」と呼ばれる殺し屋らしい。「ゾラ」は噂を流した後、銃で一撃で暗殺するという。
頚城はゾラの問題と、宝石を取り戻そうとする志木母娘の計画の両方を調査することになった。
帯に「新感覚ハードボイルド」とあるけれど、結構ソフト。ハードボイルドというと、バーボンがにあい、銃や苦境にめっぽう強い、渋い無口な男や、国家・世界をまたにかける組織VSマフィアというような臭いイメージがある。分かりやすく言えばゴルゴ31!定義が分からないのでなんともいえないけれど、ハードボイルドではなかったと思う。スリリングでロマンスがあるあたりがハードボイルドだったのかもしれない。
タイトルがいい。一見意味は分からないけれど、ぴったりではある。森さんの小説のタイトルはリズムがあるから好きだ。



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