☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2008.12
31
(Wed)

「夜は短し歩けよ乙女」 

「ハッピーエンドだ。誰もが赤面すること間違いなしだ!」


森見 登美彦
Amazonランキング:304位
Amazonおすすめ度:



 2008年最後の読書は、森見 登美彦さんの「夜は短し歩けよ乙女」。

 黒髪の「彼女」に惹かれ、ひたすら外堀を固めていくだけに徹する「先輩」と、新しく出会う人や珍事件に目を輝かせながらのんびり渡っていく「彼女」の、恋愛コメディであり、甘酸っぱすぎる恋愛のお話である。 古風な文体なのに、出てくるキャラクターは強烈、シュチュエーションは京都を舞台としたファンタジー。ハチャメチャに見せかけてラストはかなり甘酸っぱーい恋愛話になっている秀逸な一作なのだ。期待しておいてよかった!こんなにぶっ飛んでいるのに、楽しくて、最後はほっとする作品も珍しい。

 第一章では、彼女は夜の木屋町・先斗町に酒精を求めて歩き回り、男気あふれる羽貫さん(女性)や、自称仙人・浴衣姿の樋口さんに出会い、飲み歩くことに。夜の木屋町には、李白という金貸しの仙人のような翁が3階建ての幻想的な電車に乗って姿をあらわす。めちゃくちゃ酒が強い彼女は出会った人々の借金帳消しをかけて、李白と酒飲みの対決をする。一方「先輩」は、「彼女」を見失い、ズボンを奪われ、悪い酒を飲まされ、ようやく彼女に出会えるが不運が彼を襲う。つくづくついていない。木屋町・先斗町の夜は長い。

 第二章では、糺の森で行われる古本市で彼女を待ち伏せする先輩。たまたま同じ本に手をのばし、ゆずるというベタなシュチュエーションを狙っているのだ。そこにあらわるるが李白氏。彼の所有する珍しい古書を手に入れるためには、真夏の極限に暑い部屋で火鍋なる激辛鍋を食べて戦いに勝ち抜かねばならぬ。偶然参戦することになった先輩は、そこに彼女が恋焦がれる絵本を発見する。

 第三章は京大学園祭で、これまたやはり彼女の姿を追う先輩がいる。学園祭には、謎の「韋駄天コタツ」が現れるわ、「偏屈王」のゲリラ演劇が随所で行われ、実行委員との戦いが繰り広げられていた。彼女は、色々な人と出会い、射撃で当てた緋鯉の人形を背負い、「偏屈王」のヒロイン役に抜擢される。
ここでは、「パンツ総番長」という新キャラが現れるのであるが、文中に何度もパンツ総番長と現れるたびに、自分は一体何を読んでいるのだと疑問がもたげてくる・・・。

 第四章。外堀を固めるだけ固めているのに、中に進めない先輩。自分の事を男として・・・以前に一人の人間として見てもらえているのか皆目見当つかず、そこに流行風邪に冒され万年床で過ごすクリスマスは心がズタズタである。一方、彼女は流行風邪に倒れていく周囲の人を次々と見舞っていく。そして、よく「偶然」出会う先輩の姿を見ないことに気がつく。

 あとがきは羽海野チカがイラストを書いています。青春の煩悩と甘酸っぱさを面白く書いたところ、おもしろくて濃いキャラクターがいるところ、学生なのに学生生活は一切かかれていないあたり、ハチクロとこの作品共通するにおいがあるのかもしれない。無邪気で超マイペースな彼女もいいし、不思議な自由人樋口さんもいいし、謎の李白爺もいじわるなんだか奥が深いのかわからないところもいい。サブキャラも面白い。とにかくこの空気、読んで味わってください。もう一度戻りたいぜ、大学生・・・。
 
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2008.12
24
(Wed)
 12月の更新が滞っています。
義務ではないし、もともと更新頻度が低いので指して問題はないけれどたまに見ていただいているという奇特な方もいらっしゃるので、更新できないのが非常に残念です。

 言い訳ですが12月は仕事が忙しいのです!まだ3年目の冬ですが、毎年忙しい。
去年までとはまったく違う仕事ですが、忙しい。
私の会社は12月は土曜も天皇誕生日すら休みではないのです。
不況の嵐の中、まったくもってありがたい話ですね。

・・・というわけで、読んだ本が数冊あるのですが、レビューをサボっております。

 もうひとつ付け加えると、年明け引越しをするため、新たな本を増やすわけにはいかないので本が読めないのです。すべて箱につめてしまいましたので再読もかないません

 1冊だけ箱に入れずに再読したのが伊坂幸太郎の「ラッシュライフ」。15分の電車通勤や移動中にチョコチョコ読もうと思いましたが、一度呼んだにもかかわらず面白さにページが進み、家でも読んでしまい、すぐに読み終えてしまいました。

 ほかには、梨木香歩さんの「沼地のある森を抜けて」と「西の魔女が死んだ」を購入して読みました。「沼地~」は最近文庫になりました。とある民族の伝統として伝えられているものが「ぬか床」であるという衝撃的な話で、人間の心のありかたの描き方がとても独特で不思議な話です。これがまたレビューを書くのがすごく難しそうで、現在頓挫しております。
 「西の魔女・・・」は映画にもなっています。児童でも読めるようなみずみずしい描き方で素敵な1冊でした。

 さて、24日クリスマスも一人暮らし勤め人には、ただの平日です。8時まで働いていたらケーキ屋もあいていない。残念。

 年末は実家に帰り、妹が唯一集めている東野圭吾さんの本を片っ端から読んで帰ろうと思います。

それでは、あと1週間の2008年もがんばりましょう。
2008.12
07
(Sun)

「最後の家族」 


村上 龍
Amazonランキング:161651位
Amazonおすすめ度:



村上龍さんの作品は、社会派で難しそうだというイメージがある。読んだことがありませんが、「半島に出よ」とか『希望の国のエクソダス』とか非常に難解そうである。あと、「インザミソスープ」などアンダーグラウンドなイメージも持っている。何年も前に、最初に読んだのがこの本だったから衝撃だった。
 といっても、「69」や「空港にて」など普通(といったらおかしいけれど)の読みやすい本もあったことを忘れていた。この「最後の家族」も社会を鋭く斬っているけれども、読みやすい1冊だった。


「この小説は、救う・救われるという人間関係を疑うことから出発している。誰かを救うことで自分も救われる、というような常識がこの社会に蔓延しているが、その弊害は大きい。そういった考え方は自立を阻害する場合がある。」(あとがき 村上龍氏)

 息子の引きこもりと家庭内暴力。夫のリストラの危機。娘は高校を出て海外に出たいと密かに思っているが言い出せない。これはそういう深い悩みを抱えた家族再生の話だ。
 引きこもりの息子が、隣の主婦がDVにあっているのを目撃したことから、家族が変わり始める。息子は隣の主婦を救いたいと思い、関係機関に相談するなど行動を始める。しかし一方で、自分の意見が通らなければ、頭がぐちゃぐちゃになり父親や母親に暴力を振るってしまう。
 この危機を救うのが母親の存在である。今まで自己主張を持っていなかったが、暴力を振るおうとする息子に毅然とした態度を示し、夫には、一度家を出るように促す。
 一度はバラバラになるかと思われた家族が、一人が自立することで、各々が互いが支えられていることに気がつく。各々が自立していき、それが最終的には家族の関係を修復する。救い、もしくは守ろうとするばかりが再生には繋がらない。
 「他人を救いたいと思うことは、相手を支配したいと思う第一歩」である。他人を救って自分も自立して救われると考えているが、自分は救われないと思っているので他人への依存がとまらない。この自分の弱みを認識した息子は、母親の存在があったため、その後自立の道へと進むことができている。
壊れた家族の再生など、現実には難しいに違いないが、根本的に思い通りにしようとする行動がなくならない限り叶わないことなのだろう。
 とても複雑な心理を分かりやすく描いてあり、ラストも気持ちがよかった。
 
 同じような家族の崩壊と再生で「トウキョウソナタ」という本を読んだけれど、あちらが感覚的だったとすると、こちらは非常に現実的で論理的な感じがしたし、おもしろかった。

 ちなみに、またも表紙は鈴木成一デザイン室。CGは村上氏本人によるもの。
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最近のお気に入りは、梨木香歩さん、森博嗣さん、伊坂幸太朗さんです。
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