「ダ・ヴィンチ・コード(上)」
ダン・ブラウン, 越前 敏弥 / 角川書店(2006/03/10)
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世界的な大ベストセラーミステリーが文庫版になったということでさっそく購入してみました。ミステリーというか、「事件」の面はさほど驚きはなく、むしろ、宗教的な側面の面白さに引き込まれました。確かに事件も最初では考え付かない裏があり、ちょこちょこと読者の犯人探しをひっかけるようなところもありました。
話の根幹は、キリスト教の教義を揺るがす、偉大な秘密なのですが、それを追う暗号や、知らなかった知識が満載で非常に楽しかったです。これを読んでから、フランスやイギリスの現地へ行くと、「話で出てきたところだから」だけではなく、宗教的背景も踏まえて対象を見ることができそうだと感じました。
ルーヴル美術館の館長・ソニエールは何者かによって殺されようとしていた。彼は何らかの「秘密」を抱いていたが、それを知られることも危険であるが、彼が死ぬことで秘密が永遠に闇に葬られることもまた避けねばならないことだった。彼は死に際に壮大なメッセージを残し絶命した。
ハーヴァード大学教授のラングドンはソニエールに会う約束をしていたが結局会えなかった。しかし警察から呼び出され、ルーヴルに向かい、ソニエールの遺体と対面することになる。全裸で大の字になった館長の遺体。腹には血で五芒星が描かれている。周囲にはブラックライトを当てなければわからない4行のメッセージと遺体を囲む円。これはソニエール自身が瀕死の状態で残したのもであった。そして、それはダヴィンチの「ウィトルウィウス的人体図」模していると考えられた。
はじめ、ラングドンは、館長の残した暗号を解くために呼ばれていると考えていた。しかし、暗号解読官のソフィーにより、自分が犯人として疑われていることを知る。
ソニエールの孫でもあるソフィーと、館長の残した次々に見つかる暗号を解いていく。そこで手にしたものは十字架のネックレスだった。一体館長は何を伝えようとしているのか?それを知るべく、美術館の警察の包囲網から脱出する。
−「苦痛は善だ」―
一方、ソニエールを襲った男・シラスは、キリスト教の一宗派である「オプス・デイ」の信者である。彼の使える司教の望みを達成すべく、ソニエールをはじめ、4人の人物を殺害した。「オプス・デイ」は実在の団体で、過激な教義と勧誘で物議をかもし出している。特徴は身体に苦痛を与えることで身を清めることである。オプス・デイは、ソニエールらの所属する秘密結社の持つ最大の秘密を手に入れるべく、鍵となる「キーストーン」を手に入れようとしていた。4人の参事を殺害した今、その鍵を手に入れるときがきたのだが・・・。 ここからはネタばれになるので読んでいない人は注意してください。
自分のための覚書みたいなものです。
上巻では、ソニエールの死と、ラングドン・ソフィーの逃亡が描かれます。美術館内に残されたいくつもの暗号からソニエールの「鍵」を手に入れる。それからラングドンは、ソニエールが宗教秘密結社「シオン修道会」のメンバーであり、その鍵はキーストーンのためのものであることを悟る。逃亡しながら、ラングドンはソフィーにシオン修道会の存在目的について説明していく。
この話で、まず、ソニエールの残す暗号に目を見張った。
美しい数列、アナグラム。ただ読んだだけでは何のことの文かわからない。アルファベットを並び替えてできた言葉が、誰もが知っている絵画を示していたなんて。
私はキリスト教については、本当に初歩的なことと、世界史で出てきた部分しか知らないので、シオン修道会や、オプス・デイという実在の宗教団体についての言及が興味深かった。
あと、たまに出てくる絵画の示す<象徴>の話。モナリザなどの絵画の秘密や、「黄金比」などは本編とは関係なくとも、知らないことだったのでとても驚いた。
まだ上巻では、シオン修道会そのものや、ソニエールが持つ秘密と果たしていた役割については謎が多い。物語の中での、オプス・デイの黒幕や目論見もまだまだ全容がつかめないことが多い。
やっぱり一番面白いのは、次の<中巻>です!
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