☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2006.08
22
(Tue)

「毒笑小説」 


東野 圭吾 / 集英社(1999/02)
Amazonランキング:4,890位
Amazonおすすめ度:


収録作品
誘拐天国
エンジェル
手作りマダム
ホームアローンじいさん
花婿人形
女流作家
殺意取扱説明書
つぐない
栄光の証言
本格推理関連グッズ
誘拐電話網
巻末特別対談 京極夏彦VS東野圭吾 守れ、笑いの牙城。めざせ、「お笑い」ルネッサンス!


 ミステリー作家として名高い東野圭吾さんの本です。
ですが、ミステリーではありません。
「ギャグ」小説なのです。

 ひとつひとつの短編が、どこか毒をたっぷり含んだ笑える小説。
「世にも奇妙な物語」に出てきそうな話といえばちょっとわかりやすいか。
人間や社会の駄目な部分をついていそうで、思いっきりふざけて終わっていたり、
ありそうで誰も書いていなかったんだろうなと思える話があったりします。
「誘拐天国」などは、法外にお金持ちの爺さんや、いかにも金持ちというような名前など、
ふざけて書いたとしか思えないような設定。
それをあろうことか、ミステリー作家と呼ばれる、シリアスっぽい人が書いているのだからなおさらのこと、
ふざけて手を抜いたかのように思えなくもない。
けれど、最後の対談でも書かれているとおり、人を笑わせられるものを書くのは意外に難しい(らしい)のです。
ふざけている感がむしろ突き抜けていて、かえっておもしろい。
おもしろかったので、ちょっとくわしくレビューしてみました。
誘拐天国
 「宝船満太郎」「銭箱大吉」「福富豊作」というふざけた名前の隠居老人たち。孫と遊びたい一心と、生涯でやらなかったからという理由で「誘拐」を企てる。
これがまたこの人たちは大金持ち。誘拐の設定がダイナミックすぎる。世間の身代金を相場は「1億」。孫の命が一億ぽっちかと怒ったり、誘拐する子供の人数、手口すべてが金持ち過ぎてありえない。
でもこれがまたおもしろい。一番好きかも。
 ゆとりのない、幼児からのツメコミ教育問題、指示待ち人間といった社会問題を指している・・・・・かもしれない。

エンジェル
 
発見された新種の生物「エンジェル」。その名のとおり、天使のような風貌をしており、全世界で幸福をもたらすとしてもてはやされる。
ワニのようなものめずらしいペットを飽きてすぐ捨て、いるはずのない場所で繁殖する・・・・あの問題に行くのか?と思いきや、そうではなかった。行き着くところはそんな生易しいものではなく環境問題と地球の将来!
 物好き日本人がエンジェルを食べ始める部分は、生々しくてグロテスクでした。でも美味しければ・もうかればよし!の日本人ならやりかねないような気がする。

手作りマダム
 夫の会社のオクサマ同士の面倒なお茶会。お偉いさんのオクサマに限って鬱陶しい。このオクサマは手作りしたものを押し付けがましく、それも、みんなが喜んでいるものと信じて疑わずにプレゼントする。
それもうまければよいが、ド下手くそ。ぞうきんのようなパッチワーク、悪臭漂うソーセージ、壁のようなクッキーに、まずくて大量のキムチ・・・。
「他の人はどう思っているのだろう?」。私だったらこんな付き合い耐えられないな。最後は小気味よく終わります。

ホームアローンじいさん 
厳格な親父も、頭の中ではポルノに興味津々。孫のAVを隠れ見ようとするが、機械の使い方が全くわからない。
物事がすすむテンポがいい話。まったく情けなくなる。でもじいちゃん悲しいよ。近くに雷親父がいたら、もしかするとこんなこと考えているかもしれないですよ。

花婿人形
 これもまた、ありえないくらいのお金持ちで、母親が権力を持つ旧家の結婚騒動。全てお母様の言いなりで、超過保護に生きてきた息子。
友人・恋愛全ての「毒」を排除されて生きてきた息子の、初めての母親に対する「恨み」とは・・・・?
なさけないわ、汚いわ・・・・・・。
 
女流作家
 売れっ子女流作家がいきなり妊娠し、休業宣言。
1年して復帰した。けれども、彼女自身が編集者たちの前に現れることはなかった。出てくるのは夫と子供だけ。作品はあがるし、塀から覗いた限りでは彼女はいるようなのに、何かがおかしい。
ちょっぴりミステリー。

殺意取扱説明書

 不思議な本に出会うパターンはよくあります。彼女も、古本屋で殺意取り扱い説明書を偶然手に入れます。自分の殺意とは何か、殺意のコントロール、どこまでの気持ちなら実行に移してよいのか・・・。
事細かに書かれた本を読み、恋人を略奪した友人を殺害しようとしますが・・・。
 今度はガツンといってやろう!と思っても、そのチャンスに相手に優しくされると、気迫は萎える。それがあとでまぁよかったんじゃないかな・・・と思える・・はずです。

つぐない
 
一念発起してピアノを習い始めた親父。親父は会社でも、家でも厳格な人間だった。そんな彼が一日も休まず練習する理由は、ある彼の秘密の病気にまつわる、ある男に対する償いの気持ちだった・・・。
これは「笑い」ではないような気がします。でも、作者は、ピアノを一心不乱に練習する厳格親父を想像して笑ってほしかったようです。

栄光の証言
 これもありそうでなかったはなし。
たまたま見かけた喧嘩の現場。翌日、現場で殺人事件が起こっていたことが発覚。だめで目立たないかのおっさん。一躍事件の目撃者・重要証言者として名前をはせる。
自分が言った特徴の男が捕まり、あることないことを話しまくっていた矢先・・・・・。
最後が、報復とか冷遇ではなく、情けない姿で終わって、なぜかほっとしました。

本格推理関連グッズ
 
「なんでも鑑定団」よろしく、推理・ミステリー・殺人事件などなどにまつわるお宝鑑定番組。男性は祖父が残した2本の棒のうち1本を出品する。
棒は本物なのか?そして、棒にまつわる昔ある村で起きた殺人事件の真相とは・・・・?
 交渉うまくいってよかったですね。交渉成立の途端にバーンとか殺されたりしないのかなと深読みしてしまいました。

誘拐電話網

 誘拐に始まり、誘拐に終わる。これも好きです。
赤の他人の子供を誘拐したので、助けたければ金を払え。さもなくばお前は子供を見殺しにしてしまい、人間的に腐っているぞ。的な電話がかかってきた。
本当かどうか分からないし、金は払いたくないが、本当に殺されていたりしたら気がとがめる。ということで、彼もまた、赤の他人に同じ電話をかけ、他人に責任を押し付けることにした。
しかし、そのあとにも早く払えと催促の電話が・・・。
 誘拐犯からだんだんと全く違う人間に責任がうつされ、かけ続けられて行く電話。とめたら誰か死ぬなんて、もはやリングのビデオテープのようだ。
「俺俺詐欺」みたいで、あったらいやだけど、おもしろかったです。
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コメント

 

>悠様
はじめまして。コメントありがとうございます(^^)

東野圭吾さんの作品に、
こんな小説があるのかと驚いてしまいました。
併せて「怪笑小説」も同じく、面白いですね!

 

はじめてまして。
初めてコメントさせてもらいます。
僕も、毒笑小説読んだことあります。
凄い面白かったですよね笑
こんなのもありかな~と思ってしまうような感じでした笑

失礼ながらコメントさせてもらいまし、た。

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