「檸檬のころ」
表紙に惹かれて購入しました。そしたら、やはり私の好きな「鈴木成一デザイン室」のカバーデザインでした。
田舎の「普通の高校生」の日常と恋愛を描いた連作小説です。
7人の高校生や卒業生の7つの短編が収められています。(微妙にどこかでつながっている)。
まっすぐで気持ちのいい話ばかりでした。
高校生の青春小説と聞くだけではあまり読む気がしません。
都会の所謂「女子高生」。バイトに遊びに馬鹿騒ぎ。金と性に溺れボロボロになり・・・病気になったり・・・家族に見捨てられたり・・・自傷したり・・・って何が面白いんだ!!!
テレビや人目を惹く小説で見る女子高生像はなんともやるせない存在。もっと健全な高校生もいるだろう、い、いるよね??と思ってしまいます。私が高校生のときは、このような都会の(都会都会と連発するだけで田舎ものとバレバレですが)派手な女子高生がコギャルなんて呼ばれている時期でした。「コギャルみたいなのばっかりじゃないよー」と田舎の普通の高校生はよく思ったものでした・・・。
この小説の舞台は東北の進学校。周囲に何もない田舎の、大学を目指して勉強するだけの乾いた高校です。少し派手なグループ、勉強一筋の人、地味に目立たない人、周りと外れて行動する1匹狼・・・。目を潜めてしまうような行動をしたり、マスコミが作り上げた高校生はそこにはいなくて、衝撃的なドラマや日常はないけれど、彼らの恋愛や友情や悩みをとてもリアルに表現しています。
私自身、まさにこの本のような学校で過ごしていたため、ものすごくしっくりきました。最も、恋愛というものにはまったく関与していないほど地味に暮らしていましたので、彼氏がいてちょっと派手だった子や、保健室登校をしていた子など、当時は理解できなかった人たちのことを想いうかべて当てはめながら読みました。(そして、高校の生き方ちょっと間違ったなと思いました。)
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