「リトル・バイ・リトル」
島本 理生 / 講談社(2006/01)
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自分と同じ年齢の小説家がいるということが凄く新鮮に思える。島本理生さん、綿矢りささんの二人は私と同じ学年に当たる小説家だ。24歳というと、若いような気でいるけれど、結構若いともいえない。プロ?アマ問わず、たくさん小説を書いている人はいるわけで、24歳の作家がいても何の不思議もない。でも、芥川賞などに何度もノミネートされたり、受賞されるような殊勝な人がいるというのは、やっぱり凄いなと思うし、うらやましい。
自分も何か書く能力があればいいのにとよく思うけれど、到底無理。なんにも浮かばないし、書いたら目も当てられないような陳腐なものが出来上がるに違いない。なんてことない人々の日常会話を書いてあるだけでも、彼女達の書く文章は深いのだ。何人もの人間の性格と人生とコミュニケーションを作り出せる、それを物語りにできる、その能力は羨望の的だ。
この本の主人公ふみは、高校卒業後アルバイトをしながら、母親と、父親違いの妹と3人で暮らしている。ふみの人間関係はいたってシンプルだ。あまり多くの人と関わるのが苦手な人である。そんな彼女に、周というボーイフレンドができる。キックボクシングをやっているひたむきで、優しい男の子である。周との出会いや、彼のお姉さん、習字の柳先生との関わりの中で、いなくなった父親に対するふんぎりをつけて進んでいく様子が描かれている作品。
表題の「リトル・バイ・リトル」、すこしずつというのがしっくりくる。
出てくる人々みんな、どこか好感が持てるのもよかった。悪人も、ひどい怠け者も、偏屈もいない。かといって殊勝な人たちでもないけれど。
ひとつ前に読んだ柴崎友香さんの作品もそうですが、褒め称えて、心を突き動かされ、感嘆し、ドキドキしてしまうようなドラマチックな話じゃなく、こういう現代の普通の若者の一面を書く作品もなかなかおもしろいなと最近思います。
。 17歳〜22歳くらいの大学・フリーターや、29〜33歳くらいのOLの話はあるのに、24くらいのOLの話が少ないのはナゼだろう・・・。ちょっと読んでみたいなぁ
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