☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2007.12
14
(Fri)

「嫌われ松子の一生」 

存在を知らされていなかった松子という叔母。殺された彼女の過去を探っていくと、失踪、水商売、覚せい剤、そして殺人…ととんでもない不幸な過去が隠されていた。


山田 宗樹 / 幻冬舎(2003/01)
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 どこで人生の階段を踏み外すか分からない、という表現があるけれど、普通の人はそういう危機感を持っていないと思う。多感で悪ぶりはじめた子どもに対してならそういう気持ちも起こるかもしれないけれど、自分はきっと悪い方向に足を踏み入れていくだろうなんて一般人は思わないような気がする。しかし、不幸だったらどうだろうか。自分に不幸や災難が降りかかることは、自分で避けようと思っても避けられない。事故や犯罪に巻き込まれることが凄く低い確立ではあるが、ないとはいえない。でも、これもあまり過敏だと生活できないので、そう気にしている人はいない。
 親の期待を裏切らないよう、真面目に勉強し、国立大に進み、中学教諭になった松子。松子もよもや自分が刑務所に入り、最後には殺されてしまうなんて考えもしなかっただろう。 松子の人生の転落は、不幸が引き金だった。他人によって陥れられた災難に、自分の弱さがあいまって、どんどん、深みにはまってしまっている。災難が引き金となったとすると、自分にも起こりかねない。すごく恐ろしい。松子のような人生は十分避けたいところだ。それが読んでいて悲惨な気持ちにならずにテンポよく読み終えてしまったのが不思議な本だった。

 この作品は、叔母の松子の知り合いだった人物に次々と出会い、松子のことを聞き出していく大学生の笙と、松子自身の視点で松子の人生が語られる。

 東京の大学生の川尻笙のもとへ、福岡から父親が急に訪ねてきた。笙は、自分には松子という、30年くらい前に蒸発した叔母がいたということを知る。父親は、その叔母(姉)が殺されため、仕方なく遺体を引き取りにきたのだという。その存在を知らなかった笙は、自分の叔母である人物が、何者かに暴行の末殺害されたという事実にショックを受ける。
 妙に松子のことを気にする恋人の明日香に押され、笙は松子のことを調べることにする。
 松子の元生徒だったという龍洋一や、親友だったという沢村めぐみなどに出会い、話を聞いていくうちに、松子がものすごい人生を送っていたことを知る。
 中学教師を窃盗の罪で辞して蒸発し、その後中洲でソープ嬢になり、覚せい剤と殺人で服役。その後美容師となるも再び逮捕され、最後はみすぼらしい引きこもりの生活をし、53歳で殺害されて人生を終えたという人生だった。男と男を渡り歩き、堕落して行ったような彼女の人生。自分の父親や親戚、晩年の松子を知る人物達は松子を嫌っていた。しかし、笙には松子の人生が、不器用で愛する人を求めてまっすぐにぶっかっていった、一所懸命な人生だったのではと感じる。
 そして、松子の人生を知り終えた彼は、今度は明日香の決意と向き合うことになる。(これはまた別のお話があるそう) 
なんとも哀しい松子の一生↓ 

 松子は佐賀に近い福岡で中学の教師をしていた。ある日、校長に二人で修学旅行の下見に連れ出され、旅館で校長に襲われかける。卑劣な校長の言い分に反抗することができず、確執を抱えたまま学校生活を送ることに。その修学旅行で、生徒がお金を盗む事件が発生する。犯人は松子のクラスの龍洋一という少年で、彼が罪を認めなかったため、他の先生の金を拝借して、事件をなかったことにする松子。しかし後日、松子が窃盗をしたことになってしまい、松子は龍に罪を認めるように懇願するが、拒否されるばかりか、校長に松子によってつみを擦り付けられたと龍が訴えたため、松子は学校を追われることが決定的に。恋仲になりそうだった佐伯も助けてくれず、失意に落ちてしまった松子は学校を飛び出す。そして、病気がちで父の愛を一身に受けてきた妹に罵詈雑言を浴びせ、突き飛ばし、振り払い、家を飛び出す。(23歳)
 
 次に松子は作家志望の八女川徹也と同棲しながらパートなどで食いつないでいる。中州のトルコ風呂(ソープランド)に勤めようとして失敗し、徹也から暴力を受ける松子。水商売で稼げといわれ、暴力を受けつつも徹也から離れられない松子。しかし、八女川は松子を残し電車に飛び込んで自殺してしまう。
 その不幸を慰めてくれたのが、徹也の友人の岡野健夫だった。岡野とは愛しあい、妻と別れてもらい、一緒になれると思っていた松子だったが、最終的に岡野に裏切られ、捨てられてしまう。
自殺に失敗した松子は、そのまま以前足を踏み入れたトルコ風呂「白夜」に向かい、トルコ嬢として働くことになる。「白夜」では綾乃という先輩娼婦と組み、一時期は中州一の娼婦となる松子。悲惨な職業であるが、このときが松子にとって一番輝かしいときだった。(25歳)
 
 しかし、マネージャーだった赤木が辞め(松子に気があった)、綾乃がやめてしまい、店も若い女が台等し、松子の人気も落ち始める。ヒモになるという小野寺保に滋賀に一緒にいかないかと誘われる。実家に一度戻るが、追い返され、そのまま小野寺と滋賀で娼婦の生活を始める。
 滋賀で暮らしはじめ、1年たったころ、綾乃が薬物中毒の恋人に刺し殺されるというショッキングな知らせが赤木から入る。松子は小野寺と覚せい剤の罠につかっているところだった。松子は覚せい剤をやめ、綾乃の夢だった小料理屋を開かないかと小野寺に持ちかける。しかし、小野寺はそれを拒否したうえ、松子の稼いだ金で19歳の女に貢いでいたことが発覚する。小野寺との生活を思い描いていた松子は、裏切られたショックで包丁を握り、気がつけば小野寺を殺害していた。(26歳)
 そのまま東京に逃げ、徹也の好きだった太宰治が入水自殺した玉川上水で、島津賢治という男性と偶然知り合い、しばらく一緒に暮らし始める。理容師の島津を手伝い、幸せなひとときをすごすが、警察に見つかり殺人罪と覚せい剤で逮捕されてしまう。
 
 刑務所に入った松子。そこで8年の刑期を過ごすことになる。真面目に勤労し、美容師の資格を取れる候補生となる。松子は島津が迎えに来てくれる淡い期待を抱いていたが、結局その夢は打ち砕かれてしまう。
 出所後、東京の美容室「あかね」で働き始めた松子。刑務所時代に知り合った沢村めぐみとも再会し、ひたむきに美容師の人生を進むかに見えた。
 そこに現れたのが、ヤクザになっていた龍洋一。龍は「川尻先生」が自分のせいで学校を追われたことをすまなく思っており、偶然松子を見つけ、食事に誘う。一度は断る松子だったが、自分を龍が愛してくれると知り、久しぶりに人に必要とされたことに感動し、一緒に暮らし始める。
 しかし、ヤクザの使い走りだった龍は覚せい剤を横流しする役割を持っていた。覚せい剤をなんとかやめさせようと龍を説得する松子だったが、龍に殴られてしまう。顔に怪我をして店を休み、そのころから仕事に意欲をなくしていく松子。ようやく、龍がヤクザと薬から足を洗おうと決意するが、ヤクザの仲間にばれてしまい命からがら逃げてきた龍は、松子に薬を飲ませて共に逮捕されることで命の危険から逃れた。

 1年の服役を終えた松子は、美容師として再度働き、龍の出所を待つ。龍は出所するが、松子と自分が一緒に居てはいけないと、松子を突き放して逃げてしまう。
 またしても愛する人に逃げられてしまった松子。失意のまま、仕事をやめ、自堕落な生活へ沈んでいく。
 引きこもり生活の末、昔の美貌や肉体は見るも無残になり、太り、醜い姿になった松子。病院で18年ぶりに沢村めぐみと出会う。芸能プロダクションの社長になっていためぐみは松子の変貌振りに驚き、覇気のない松子に名刺を渡し、ウチで働くよう薦める。
 それに強く反発する松子。自分の人生がめちゃくちゃであることを嘆き、中学の校長からいままでの恋人たち、そして両親・家族への恨みが頭を駆け巡る。
 ようやく、なんとかめぐみのもとでがんばろうと思い立つ松子。公園で捨ててしまった名刺を探そうとしたとき・・・・・。
 

 
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