☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2008.03
08
(Sat)

「自由死刑」 

1週間後に自殺することを決めた男のうまくいかない1週間


島田 雅彦
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 主人公・喜多善男は、1週間後の金曜日に自由死刑を執行することに決めた。つまり自殺である。借金苦や精神的に参っているわけではないが、漠然と昔から自分の人生には絶望しか感じてこなかった。それだけだ。
 1週間、酒池肉林を味わおうかと決めた喜多であるが、そこには次々と「邪魔」が入る。
最初は若い女と知り合い、酒や性を楽しむ程度であったが、徐々に、喜多の死をめぐって、様々な人間の思惑が交差し始める。
死ぬと知れたことで生命保険や臓器売買をかけられる。
憧れだったアイドルとの出会えたが、なぜか逃避行に出る羽目になる。
挙句の果てに殺し屋に狙われる。
 地味でお人好しの彼であるが、死んでしまうと割りきっているためどこか他人事である。
気になるのは「無事に」死ぬことができるのか。お願いだから邪魔せずに死なせて欲しい。
死にたい男をめぐって周囲を出会うこともなかったような人間が右往左往し、喜多はドラマティックな最後の一週間をすごすことになる。

 まず面白いのは、前半(Fridayから最後のFriday)までの騒動だ。様々な人間が現れ、騒動を起こしていく。喜多は巻き込まれつつも、いつもうまい具合に自分のペースに戻していく。
 喜多を邪魔するのは大きくいえば2人である。1人は八代。裏家業で稼ぐ怪しい男で、偶然喜多が自殺志願であることを知り、漬け込み始める。いけすかない彼であるが、読者にとっては爽快で驚きな羽目に陥ることになる。もう一人は、アイドル宵町しのぶ。彼女は、現状から逃げ出したくて、この風変わりな喜多という男と出会う。聖書をよりどころとしている彼女は、喜多と行動しながらなんとか死を諦めさせようとする。
 ほかにも、喜多が軽く復讐めいたものをして驚かせたいと思っていた、元恋人のみずほや、夫がなくなったことで呆け始めた喜多の母親、外科医で殺し屋の男などが出てくる。

 死ぬことを欲して、滑稽にも思えるほどの幾多の困難を描くこの前半部分に反し、最後の1章で話は一変してしまう。後で書き加えられたせいかもしれないがテイストが全く違う。ラスト「someday」の章は喜多には非常に過酷な場面が訪れる。死ねば一瞬ですべてが無に帰す、楽になれると思い、恋焦がれていた。しかし、最後まで彼に何かが邪魔をする。死に方としても過酷で、死にたいと欲しているのに死ねないという、一番エグイ状況に彼は陥るのである。

 滑稽な話なのか、自殺することの過酷さを伝えたい話だったのか。喜多は最後の1章で、初めて死そのものと対峙した形になっている。それまでは、死ぬと決めていたものの、この世から逃げ出せるという感情でしか死を捉えられていなかったのかもしれない。

 ちなみに、ドラマ「明日の喜多善男」の原作だそうですが、ちょっと話が違うみたい。
最近原作モノばかり読んでいますが、映像はほとんど見ていません。小日向さんだから見てみたいかも。名脇役って感じがします。

 
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