☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2008.12
07
(Sun)

「最後の家族」 


村上 龍
Amazonランキング:161651位
Amazonおすすめ度:



村上龍さんの作品は、社会派で難しそうだというイメージがある。読んだことがありませんが、「半島に出よ」とか『希望の国のエクソダス』とか非常に難解そうである。あと、「インザミソスープ」などアンダーグラウンドなイメージも持っている。何年も前に、最初に読んだのがこの本だったから衝撃だった。
 といっても、「69」や「空港にて」など普通(といったらおかしいけれど)の読みやすい本もあったことを忘れていた。この「最後の家族」も社会を鋭く斬っているけれども、読みやすい1冊だった。


「この小説は、救う・救われるという人間関係を疑うことから出発している。誰かを救うことで自分も救われる、というような常識がこの社会に蔓延しているが、その弊害は大きい。そういった考え方は自立を阻害する場合がある。」(あとがき 村上龍氏)

 息子の引きこもりと家庭内暴力。夫のリストラの危機。娘は高校を出て海外に出たいと密かに思っているが言い出せない。これはそういう深い悩みを抱えた家族再生の話だ。
 引きこもりの息子が、隣の主婦がDVにあっているのを目撃したことから、家族が変わり始める。息子は隣の主婦を救いたいと思い、関係機関に相談するなど行動を始める。しかし一方で、自分の意見が通らなければ、頭がぐちゃぐちゃになり父親や母親に暴力を振るってしまう。
 この危機を救うのが母親の存在である。今まで自己主張を持っていなかったが、暴力を振るおうとする息子に毅然とした態度を示し、夫には、一度家を出るように促す。
 一度はバラバラになるかと思われた家族が、一人が自立することで、各々が互いが支えられていることに気がつく。各々が自立していき、それが最終的には家族の関係を修復する。救い、もしくは守ろうとするばかりが再生には繋がらない。
 「他人を救いたいと思うことは、相手を支配したいと思う第一歩」である。他人を救って自分も自立して救われると考えているが、自分は救われないと思っているので他人への依存がとまらない。この自分の弱みを認識した息子は、母親の存在があったため、その後自立の道へと進むことができている。
壊れた家族の再生など、現実には難しいに違いないが、根本的に思い通りにしようとする行動がなくならない限り叶わないことなのだろう。
 とても複雑な心理を分かりやすく描いてあり、ラストも気持ちがよかった。
 
 同じような家族の崩壊と再生で「トウキョウソナタ」という本を読んだけれど、あちらが感覚的だったとすると、こちらは非常に現実的で論理的な感じがしたし、おもしろかった。

 ちなみに、またも表紙は鈴木成一デザイン室。CGは村上氏本人によるもの。
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