☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2005.10
23
(Sun)

薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 


江國 香織 / 集英社(2003/06)
Amazonランキング:27,842位
Amazonおすすめ度:


出版社/著者からの内容紹介
恋は世界を循環するエネルギー。日常というフィールドを舞台に、優しく、ときに物憂げに、何ものをも畏れず繰り広げられる、9人の女性たちの恋愛。都会的タッチの「恋愛運動小説」。(解説・唯川 恵)
 
 これは、かなり前に読んだ本なのですが、さらっと再読したので、紹介します。

 9人の女性たちと、その恋愛模様を描いた長編小説です。
 それは、純粋に愛情を求めるものであったり、日常の役割から各別した恋愛であったりします。
 9人の女性と、そのパートナーがいて、その人たちがどこかで絡まりあっているところがおもしろいところです。小刻みに視点が変わりながら物語は進んでいきます。
 序盤は9人のそれぞれの不安定ながらも、ゆっくり進んでいく立場が描かれ、中盤から、それが少しずつ崩れ、方向が変わっていく様子が描かれます。
 
 立場が変わると求めているものも当然変わってきます。誰一人と、満足した愛のある生活なんて送っていないみたいです。恋愛して、結婚したら、それは恋愛ではなくなり、また新しい恋愛がほしくなる・・・。不倫の構造って単純で、悲しいですね。
 下の説明だけ見るとどろどろしている不倫話・不和話にしか見えませんが、そこは江國さんの作品。綺麗な言葉と、ディティールまでこだわった世界観で、さらさらと、単調に流れていきます。
一番多く出てくる陶子。陶子は夫水沼と一見幸せな結婚生活を送っています。ゆったりした昼間のリビング、愛する犬のクロ、やさしい夫。完璧ともいえるその生活は、完璧すぎて、妹・草子が以前の姉の影がないとゆってしまうほどでした。水沼の妙にきちっとしていて、秩序のある彼の考え方や生活空間に、陶子は順応します。しかし、彼は自分の秩序に反することは気に入らないため、しばしば陶子に耳を傾けません。冷徹なやさしさがある男性だと思いました。
 しかし、公園で出会った男性・近藤に「美徳のよろめき」を起こしてしまいます。散歩の間のつかの間の逢瀬。彼女は、誰かに激しく求められるその一瞬の時間だけを大切に思います。しかし、それは「所詮、情事は情事」と、発展させることはありません。
主婦という自由でもあり、不自由でもある役割を離れて、恋愛を追い求めているのが陶子です。
 
 陶子の友人・エミ子。彼女は逆に、恋愛からも、結婚という縛りからも逃げ出してしまいます。花屋で、飾り気のない女性のエミ子は、11年一緒に暮らし、仕事してきた夫・篠原と離婚することを決断します。それは篠原ではなく、彼女自身が彼と生活することに向かないと思ったからです。離婚した後の、認めたくない空虚感に彼女は襲われました。

 陶子と高校からの友人で、エミ子と3人で仲良しのれいこ。彼女は、編集の仕事で精力的に働き、結婚もしていて、友人も多い。とても理想的に見える人生を送っています。ホームパーティを催すのが好きで、自分のセッティングで友人たちが楽しんでいることを見ると安心します。
しかし、その裏では、たまにしか家におらず、タダの同居人でしかありえなくなった夫・土屋との関係に頭を悩ませます。彼が自分を必要としないことへの苛立ちと、自分にとって彼が必要かどうかの疑問。最終的に、土屋との離別を覚悟し、彼女も縛りから抜け出しました。

 その土屋と恋人関係にある衿。衿は24歳のモデルで、祖母の代から女手だけで生きてきた家系に生まれました。おっとりとして、自分の世界を持つ彼女は土屋のことを心から愛し、また、土屋もそんな衿を愛しています。
 衿は、土屋とは結婚できません。土屋との恋愛に残る「形」を求めて、妊娠します。しかし、こどもではなく、衿だけの存在を求める土屋から見放されてしまいました。

 れいこの出版社のアルバイト大学生・桜子。彼女は、かなり曲者です。完璧で、幸せそうな上司のれいこに、拒絶反応をし、ある一種のねたみを抱いています。そんなこと顔には出しませんが。そして、土屋と関係を持つことに成功しますが、過ちを起こしたと後悔する土屋にどんどん拒絶されます。それをまた追いかける桜子。求める恋愛が手に入り、れいこを打ち負かそうとしたのに、それは結局自分を惨めにするだけでした。(この子はどうも好きになれませんね)

 とう事恋愛に落ちる近藤の妻、綾。彼女はかなりつまらない、そしてどこにでもいそうな主婦です。マニュアル(新書とか育児書)道理に理想を追い求めています。息子の祐一をきっちり育てようとあせっていますが、祐一の言うことはさっぱり理解できない母親です。しかし、夫・近藤に愛を感じている模様はなく、彼の行動にいらだつばかり。二人目の女の子がほしいと願いますが、近藤は求めるときには応じてくれません。恋愛からかなり遠ざかっているのが綾です。結婚とはそのようなものなのかもしれません。

 陶子の妹・草子。彼女は、陶子が昔つきあっていて、突如分かれてしまった獣医・山岸をひそかに思い続けています。彼女は、考えがまっすぐで、バッティングセンターによく通います。
 彼女は、陶子の生活を見て、結婚には興味を抱けませんでした。しかし、山岸から紹介されてしまった見合い相手。彼の誠実な優しさと、なぜだか知らない安心感に惹かれます。恋愛をしてなにかをつかもうとしているのが草子です。

 山岸の妻・道子。山岸と結婚してすぐに浮気をしました。夫婦として暮らしてはいますが、四六時中山岸といることは嫌い、かなりの距離を保っています。夫は好きでも、愛してはいないのです。彼女の描写はあまりでてきませんが、恋愛を今は求めていないようです。なんだか起こりえそうで怖い話です。
 
 草子の先輩・親友の麻里絵。40歳独身。彼女はホームパーティでであった山岸に興味を抱きます。興味は抱き、手紙を出し、さて、展開させるなら展開させてくださいとゆうかんじで構えています。新たに恋愛してみてもいいかなと思うのが彼女です。

 この話の中で土屋という男が一番最悪です。妻は、完璧な妻だと気に入って入るが、愛していない。恋人の衿は、愛していたが、こどもができたらおろしてくれないと困るとあわてる。ちょっとつまみ食いした桜子にたじたじになる。二人の女に懲りて、家庭に戻ろうと、そう決心したときには、すでに遅し。れいこにまで見放されます。あるいみ小気味いい最後でした。

 あと、水沼さんも好きになれなかったです。優しいけれど、それは、どこか、夫としての役目を果たすための優しさみたいに映りました。

 賛否両論あるとおもいます。
 一人一人の女性が、どこにでもいる女性の心を映し出しているみたいでおもしろい小説でした。
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