☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2005.11
11
(Fri)

「詩的私的ジャック」 


森 博嗣 / 講談社(1997/01)
Amazonランキング:164,085位
Amazonおすすめ度:


 S&Mシリーズ第4作目!
本当に森博嗣さんのミステリーを気に入ってしまいました。とりあえずS&Mは読破しようと決めました。中央図書館においていないという由々しき事態になり、分館の書庫から出してもらって借りてきました。
 この作品は「連続殺人」そしてやっぱり「密室」です。
那古野市内の大学施設で女子大生が立て続けに2人殺害されるという連続殺人事件が起こった。現場はどちらも密室。しかも、被害者は服を着ておらず、体には謎の痕跡がナイフでつけられていた。捜査線上に上がったのは、ロックミュージシャンの青年で、犀川が担任する学年の生徒だった。彼の作る詞と、事件がよく似ているのだ。しかも被害者は、彼の追っかけだったらしい。どうやって密室が作られたのか。謎の傷跡は何を意味しているのか。犀川と萌絵はお互いに事件の関係者と知り合いだったことから、次第に事件について考えるようになる。
 大体こんな感じでしょうか。

 今回は、現場は大学で連続殺人ということで、2巻目に近しい雰囲気の話です。ミステリー特有の場所や天才博士などの特異なキャラクターが出てくるわけではないです。今回も密室ですが、犯人の殺害心理や、殺害にいたるまでの細かい動きが複雑で、理系的。やっぱりよくできているなぁと思いました。
 それにしても那古野市はやたら殺人事件が起こってしまう市のようですね(笑)。調べると、本当にある市ではなく、実際は名古屋市の西区にある場所のようです。

 今回は、「密室」という状況について興味深いことが言及されていました。
「本当に密室で殺人が起きたら、犯人はすぐに捕まりますよね。部屋から出られないんですから。それが密室でしょう?だからつまり、殺人が起きたときは密室ではなくて、後で密室になるんですね。ということは、密室殺人、じゃなくて、密室前殺人ですね・・・」
「それに人間代の物質に関する密室、最近代の物質に関する密室、気体に対する密室、電磁波に対する密室、などと定義する必要があります。外部からいかなる影響を受けない部屋を作ることはたぶん不可能です」
 
 ミステリーで言う密室について、犀川先生は理系的見地から痛烈な批判(?)を浴びせかけています。これ自体ミステリー作品なのに。
 そもそも密室は自殺の偽装工作として使われる手段です。他殺だと知られたくないときに密室に見せかけます。でも今回のように、明らかに他殺と分かるのに密室になってるというように、ミステリー作品の中に出てくる密室は、他殺なのに複雑な密室を作り出すもののほうが多いです。他殺でいいのなら、密室なんて小細工をせずにさっさと逃げればいい。密室に頭を絞るくらいならアリバイ工作に時間を割いたほうがいい。ミステリーに出てくる、読者をどきどきさせる密室は、実は現実には馬鹿馬鹿しくて、危険な行為ですね。それをミステリー作品の中でずばっと指摘してしまうことが、またすごい。
 こんなブログ書くまで読んでたのしんで終わり!だったので、少しだけだけど考えるようになったかもしれません。

 萌絵と犀川先生の関係もまた、ちょっと前進。1巻に比べると、二人ともなかなか人間味のあふれるところとか、キャラクターも出てきて、いろいろな心理描写が出てきています。萌絵は、今度は犀川について、実はあまり知らないということ、自分が彼に甘えている子供だということで葛藤します。それでもって結構大胆な行動に!きゃぁ。
 犀川は、萌絵の子供なところも、大人になったところも見透かしています。でもちゃんと萌絵は特別ななんらかの可能性もありうる存在としてみているみたいですね。酔っ払った萌絵にタバコをくわえさせるシーンとか、最後のシーンとか、ミステリーあるまじき光景です。
 はじめ読んだときは、あまり好きなタイプのキャラクターじゃないと感じていましたが、読んでいくうちに愛着がわいてきました。今では犀川先生大好きですね。10巻までにどう展開するか闇に楽しみなところです。
どんな話だったか、簡単にメモをしてきます。自分で思い出す用なので、読んだ人にとってはアラだらけに見えるし、読んでいない人が見たらもちろんおもしろくなくなるのでみないでください。

謎1 密室×3の謎
 全て他殺なのに密室。なぜ犯人は密室にする必要があったのか?
①閂、②つっかえ棒がされた戸、③両開きで、第一発見者が入るまで誰も部屋に入らなかった扉。
密室自体は、理系的な技術をさまざまに応用すれば簡単に(いや、かなり難しかったけど)できるものだったけれど、なぜそうする必要があったのか。

謎2 被害者の状態
 まず、体につけられた謎の痕跡。一人目は一本の線。二人目はZのような3本線。3人目はMみたいな4本線。4人目はAのような3本線。何の意味があるのか。なぜそのような痕跡がつけられたのか。異常な殺人犯の仕業なのだろうか?
 また、なぜ被害者はみな、下着以外の服をきていないのか。靴まではいていない。なぜ服を脱がせる必要があったのだろうか。

謎3 結城稔
 彼の書いた「詩的私的ジャック」の歌詞は、今回の殺人事件にそっくりだった。被害者二人も結城稔のファンだった。彼は事件に関係があるのか。犯人なのか。

謎4 その他周辺状況
 第1の殺人における、被害者の車の指紋はなぜふきとられたか。車に乗ったなら、知人であるか、計画的なら手袋をするはずなのになぜ?
 第3・4の殺人の際に部屋にあったはずの、コンクリート試験体はどこにいってしまったのか。
 第1・2の殺人が少し間があったのに、なぜ第3と第4は同時に行われたのか。
 
謎5 なぜ殺されたか
 これは、いつもこの作品ではいつも後付で考えられる部分です。いかにして、その状況が作られ、殺害がおこなわれたのか。誰がそれを可能とするのか。それを犀川は考えていくので、動機は最後まで曖昧だったりします。
 1人目と2人目はファンの女の子なので、その手の怨恨かとも考えられましたが、3人目と4人目は明らかに違いました。この4人が殺されてしまう共通点は?その理由は「そんなことで?」という感じです。
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