☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2005.11
12
(Sat)

「池袋シネマ青春譜」 


森 達也 / 柏書房(2004/03)
Amazonランキング:232,213位
Amazonおすすめ度:

「森」さんの本が置いてある棚を凝視しているときに発見した本です。タイトルの水色の部分がテカテカしている素材で綺麗な色だったという理由だけで借りました。

 森達也氏はテレビディレクターだそうです。以前ゼミで見た、オウムのドキュメンタリー映画「A」「A2」の監督をした人です。
映画や芝居に傾倒した大学時代の自伝のような小説です。フィクションですが、数々出てくる若きころの俳優や監督は実話だと思われます。
黒沢清とか、三田村邦彦とか映画にまったく詳しくない私でも知っているような名前がたくさん出てきます。70年代くらいの駆け出し映画が好きな人にはおぉっと思える名前が出てきているのかもしれません。

 主人公・森克也は大学四年生。映画の製作と芝居に明け暮れる毎日だ。単位が足りず、卒業できずに留年。就職する予定もない。冒頭はそんな時期に、彼女である梨恵子が妊娠したことが分かった。梨恵子は今は子供を育てられる時期ではないと堕胎することを決意。これを期に、夢をあきらめ、就職して梨恵子と子どもを養うべきか。それとも、夢をあきらめずに映画の道にすすみ、梨恵子を失うべきか。その決断のために、大学に入り、梨恵子に会ってからの自分について必死に思い出すことになった。

 克也は、映画に衝撃を受け、自主映画を作製し、芝居の養成所にかよう毎日を送っている。大学4年なので、周りはリクルートスーツに身を包み、まっとうな人生を選択していく。芝居を目指す仲間の中にも、夢をあきらめて社会に出るものも現れる。しかし自分は就職活動をしていない。
 はじめは、一度の人生だから、やりたいこと、なりたいものになりたいと思っていると思っていた。映画や芝居が自分のすすむべき道だと思っていた。しかし、いざとなると、自分に本当にその情熱はないことに気がついた。ただ、普通に就職し、サラリーマンになり、家庭を持つ…というような凡庸な人生は嫌だった。でも実は映画を理由に、どの道に行くことにも不安で、怯えていただけだった。自分は「何かをしたかったのじゃなく、何かをやりたくなかっただけなんだ」。そう気がついた。

 現代社会の言葉で言うと、ニートやフリーターの予備軍になる状況の若者像です。夢を追うべきか、現実を見てまっとうな道をすすむべきかという葛藤。夢をかなえるために必死で努力すれば成功するかもしれない。しかし、成功しなかったらどんな人生になってしまうか。夢をあきらめたら、後に後悔するかもしれない。どちらに進めば間違いがないのか、誰でも悩み、立ち止まってしまう岐路だと思います。
 立ち止まったまま、夢のカタチだけを追いかけたり、現実を見ないようにしたり、危機感を感じないというのが、現代の若者に多いのかもしれません。今は、迷ったままでもなんとか暮らしていけますしね。厳しい話、何かをしたい、したいことは何かばかりを考えていたら前に進めなくなるような気がします。

 最後は、イロイロなものを失い、あきらめてしまったけれど、なんとか今に至っているというかんじの終わり方でした。
 大学4年生なら誰でも経験するような葛藤が描かれていて、すこしつらくもあり、シビアでもありました。昔よりも成長していないし、何も変わっていないけれど、今もずっと走り続けている。大成功!ではないけれど、前向きにがんばっているよという終わり方でした。



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