「海辺のカフカ(上)」
村上 春樹 / 新潮社(2005/02/28)
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村上春樹はかなり有名な作家だけれど、今まで1冊も読んだことがなかった。”中毒”になってしまう人もいるほどだと聞くし、日本の現代文学の上でも特徴的な人だとも聞いたことがあるような気がする。はじめ、村上龍と混合しかけていた。「ノルウェイの森」とか「ねじまき鳥クロニクル」とか、最近では「アフターダーク」「東京奇憚集」と結構名前は知っているのに、一体どんなかんじの小説を書いているのかも知らなかった。
ずっと気になっていたけれど、なんとなく読む気がしなかった。でも、この前、なぜか読む気になったので、在庫の中で一番新しかった「海辺のカフカ」を読むことにした。
物語は二つの視点から進んでいく。
中学3年生の少年「田村カフカ(仮名)」は、長年温めてきた家出の計画を実行し、何の当てもないまま四国・香川に移る。その途中、目覚めたら見覚えのない場所にいて、血で服が汚れているという謎の出来事に遭遇する。
彼は、そこにある小さな歴史ある図書館に通い、そこでであった大島さんや佐伯さんという、一風代わった人々と接し、生活していくことになる。多くの書物を読んできたためか、彼と大島さんの会話は非常に哲学的である。
もうひとつの視点は「ナカタさん」。戦中、山梨の山奥で不思議な事故と、それで記憶を全てなくした中田少年についての、米軍の報告書から始まる。そして、視点は初老になった「ナカタ」さんに移る。ナカタさんは事故の後遺症で障害が残り、識字能力がなく、都の保護を受けて暮らしている。他の人間と同じようには生きれないけれども、それでも彼は慎ましやかに幸せに暮らしていた。猫の声を聞けるナカタさんは、迷い猫探しのをしている中、「ジョニー・ウォーカー」なる怪しい人物に遭遇する。ナカタさんはジョニー・ウォーカーに出会ったことで四国を目指すことに・・・。
現実的な話だと思っていたら、違った。非現実的な要素がたくさん入り込んだ、ある意味ミステリィだった。ナカタさんの周囲で起こることは全て非現実的だ(空からいわしや蛭が降ってくるとか)。
謎はたくさんある。ナカタさんのであった事件はなんだったのか。ナカタさんはジョニー・ウォーカーを本当に殺してしまったのか。ジョニーは何者で、カフカの父親であると考えられるが一体なんで?ナカタさんの影は何で薄いの?なんでいわしとか蛭が降ってきて、ナカタさんはそれを当てれたの?カフカ少年はなぜ血をつけて倒れていたの?カフカの心の友かなにかみたいな「カラス」と呼ばれる少年は何者?あー、わかんないです(゜ロ゜)
とにかく、ナカタさんと、カフカ少年がどういう接点でつながってくるのかとても楽しみ。
もっと硬い文章なのかなと思っていたらそんなことはなくて、すごく読みやすい文章でした。
カフカ少年の会話の中の哲学的な話はあんまり考えないようにして読んだら、普通に楽しく読めるのではないかと。
ナカタさんのマイペースな感じが気に入りました。
間があくかもしれないけれど下巻もぜひ読みたいです。
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