☆4040の本棚☆ 文庫とミステリに偏っている私的な読んだ本のおぼえ書きです。
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2005.10
14
(Fri)

「女王の百年密室」 


森 博嗣 / 新潮社(2004/01)
Amazonランキング:14,732位
Amazonおすすめ度:


 舞台は2113年の地球のどこか。小型飛行機で見知らぬ土地に不時着したミチルと、ウォーカロン(人に近いロボット)のロィディ。森の中で、小さな都市にたどり着きます。そこは女王デボラ・スホが統治する、まさにユートピアのような、誰にも知られていない都市、ルナティック・シティでした。100年前の風貌を残すその小さな都市。そこに滞在する間に、王子が殺害されるという事件が起こりますが・・・。

 この作品は、魅力的な人物と伏線と世界観がたっぷりでした。また、人間の尊厳とはなにかを問いかけると言う深い点にも言及されている作品です。さらっとも読めるし、読み返して余韻を味わうもよしです。
 謎は王子を殺害したのは誰か、だけではありません。ルナティック・シティというユートピアの謎、年をとらない女王、「死なない」市民、ミチルとその過去の事件、ミチル自身の謎。殺害トリックもですが、その世界の謎のほうにも、かなり興味を惹かれました。
 また、100年後の未来というところも面白いです。

 ひさしぶりに、ミステリーを読みました。陰陽師とか怪談ではなく(笑)ね。
この本はとても気に入りました。買ってよかったです。もう一回読もう!ミステリーはもう一度読むのが好きです。「あぁそういうことか。ここに伏線がっ」みたいな感じがたまりません。
 続編も是非読みたいです。
読んでいて面白かった点、重要だなと思った点を挙げてみます。(レポートみたい…)
 ここからは、ネタばれになるかもしれないので注意です。
 
①ミチルとロィディ
 ロイディはウォーク・アローンという「昔」で言えばロボットです。彼は言葉も話しますし、その
他様々な分析機能を兼ね備えたロボットです。感情や笑顔を表現できないので、かなり堅物な発言をします。冗談が通じないので、教えるのにも一苦労です。ミチルとのそんなやりとりが微笑ましいロボットさんです。天気予報は100パーセント当たります。
 ロィディ大好きになりました。ロィディとミチルの間にも、ミチルについての重大な秘密が隠されています。
②未来
 作者が作った100年後の未来が面白いです。流石、工学部の教授さんなので、機械的な用語が、かなりリアルです。普通の人が考えるよりも、高度な未来感があります。100年後は、ソフトとハードの違いもなく、かなりコンピュータ技術が発達しているようです。「エナジィ効率が悪い」とよく出てきますが、100年後はかなり、エネルギーを効率的に使うような世の中になっているようです。すべてがコンピュータ化されて、エネルギー効率を抜群によくしている世界です。それが、資源がないからなのか、人間がようやく節約を学んだのか。工学部でそういう方向に詳しい作者の願い見たいなのがこめられてたりするのかな?
 医療も抜群に進歩しているようです。がんはもとより、どんな怪我でも、人工臓器などでカバーできる世界のようです。
 ルナティックシティは100年前から密室なので、つまり21世紀初頭の世界のままです。ミチルから見れば、遺跡のような場所。22Cでは本が高級品だったりします。100年後、どれだけ未来が発展しているか、楽しみですが、見れないのが残念です。

③ユートピア 
 ルナティックシティは、100年前に閉ざされて以来、周囲の世界と断絶した都市です。女王が統治していますが、貧富の差は一切なく、誰もが穏やかに満たされて暮らしている世界です。都市には、法制度や警察の制度はありません。満たされているため犯罪は起こらないのです。自給自足で満たされるため交易もいりません。そして、彼らは「神」を信じています。 
 この本を読んで、トマス・モアの「ユートピア」という本を思い出しました。誰もが平等で、すべてが満たされた、争いも何もない、すばらしい世界。そんな世界について考察された著書です。 しかし、ユートピアは幻想でしかありません。今の世界や人間の心では到底達成できません。例えば、ユートピアではすべての者が満たされているので、争いや犯罪は起きません。現実を見ればそれは実現不可能です。ユートピアでは、そこに負を受け継ぐ奴隷の存在があったからそう言えただけのような気がします。実際の人間は、豊かであっても傷つけることをやめません。
 社会主義とか共産主義が目指したかった世界にユートピアは似ているのかな?宗教で、そのような世界を目指そうとしているところもあると聞いたことがあります。
 絶対どこかでひずみが出てくるものだと私は考えています。
 ルナティックの場合、それは死生観、そして都市の維持の問題でひずみが予想されます。彼らに死に、果てるという概念はなく、ただ永い眠りにつくだけ。ここの点が作品をとても深いものにしています。復讐することが何を生み出すかという問いかけも深い考えをもたらしてくれます。

 変な(と言っては失礼ですが)本から森博嗣さんの本を読み始めたのですが、ようやくミステリー作品を手にしました。これもまた、王道のシリーズ作品ではなく、ちょっとコアな所の作品のようです。
 でもすごくおもしろくて、しばらく私の中では森博嗣ブームが続きそうです。
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